憧れの街「TOKYO」
俺は東京に憧れていた。ずっと、ずっと。
なんでもある街。夢と欲望が渦巻く煌びやかな街。
日本の最先端が集う街。冷たそうだけど懐の深い街。
狭そうだけど街ごとに色が違う凝縮された街。
汚そうだけど綺麗な街。
東京を目指すというのは一つのステータスとように感じていた。
30歳を超えて、初めて東京に出てきて、東京で仕事をして。
東京を巡って、東京で遊んで、東京を散策して。
憧れていた街の景色は確かにそこにあって、面白くて。
だけどあの時のワクワクは、切望していた想いは今はない。
どこに置き忘れたんだろう、どこにいったんだろう。
忘れたんじゃない。今じゃないだけなのかもしれない。
1年、5年後、10年後、その時が来ればまた心の扉をノックしてくれる。
そんな気持ちで街を見る。
東京は今日も回りまわっている。みんなの想いを乗せて。
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