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タクシーアプリ『GO』のプロダクト開発におけるデータ分析の進め方

こんにちは。GO株式会社にてタクシーアプリ『GO』 のデータアナリストをしている石川です。

今回は、タクシーアプリ『GO』のプロダクト開発においてデータアナリストがどのように貢献しているかを知っていただくことを目的として、
プロダクト開発におけるデータ分析PJの基本的な進め方、その中でのアナリストの動き方について記事にまとめました。

想定している読者

  • 社会課題や交通課題の解決といった社会貢献性の高い事業にデータアナリストとして携わりたい方

  • プロダクトのグロースに関わる意思決定にデータ分析を通じて貢献したい方


分析PJの流れ

タクシーアプリ『GO』の開発では、新たな機能や既存機能の改善などの各開発PJに対し、KPIの策定、ダッシュボードの開発、リリース以降のインサイト発見を目的としてデータアナリストがアサインされ、下記の流れで分析PJを進めていきます。

  1. 分析設計:KPI策定、ダッシュボード設計、リリース後の分析候補検討

  2. データ整備:新規ログの設計、データマート構築

  3. ダッシュボード開発:LookML開発、ダッシュボード作成

  4. リリース後のアドホック分析:リリース後の課題に対する分析実施、改善提案

プロダクト開発における分析業務の流れ

以降では、各ステップにおけるデータアナリストの立ち回り方について詳しく説明していきます。

分析設計

アサインされたアナリストはまず最初に分析設計を行います。ここで言う分析設計とは「機能リリースに伴う分析に関するアウトプットの要件を定める」を意味しており、タクシーアプリ『GO』に関わる分析では

  • ダッシュボード開発:KPIを検討し、ダッシュボードとして提供する

  • アドホック分析:機能の目的や仮説に対する分析を行いインサイトを提供する

の大きく2種類のアウトプットがあります。
分析設計の進め方としては、まず、担当PdMやビジネスサイドへのヒアリングやPRD(プロダクトに要求される仕様をPdMがまとめたもの)から機能の目的やターゲットなどをインプットします。
そして、インプットした内容を基に、監視するべきKPIや分析観点などを整理してダッシュボード要件、分析要件に落とし込みます。
最後に、各関係者向けに分析設計の提案、すりあわせを行い分析設計が完了します。

アナリストに求められる動き

分析設計はデータアナリストに与えられている裁量が大きく、プロダクトに関する分析内容の調整をリードする動きが求められます。
依頼された指標を可視化集計するいわゆる集計屋さんではなく、リードして提案型の分析を行いたいとお考えの方にとってはとてもやりがいを感じるポジションとなっております。

データ整備

分析設計で定まった要件に対して、必要なデータを適切な場所から取得できるように調整し、分析用途に利用しやすい形にクレンジングして提供するステップです。

データアーキテクトとの分業体制

タクシーアプリ『GO』の分析PJでは、データ整備の作業を行うロールとしてデータアナリストとは別にデータアーキテクトという職種を設けています。
具体的には、下記のような作業をアーキテクトにお任せすることができます。

  • 分析要件に適したデータソースをAPI、ユーザーアプリ、サービスの本番DBなどから選定

  • 各種ログのパラメータ設計およびエンジニアとの調整

  • 排出されるログデータなどのデータマート化

アナリストとアーキテクトの分業イメージ

この体制によりアナリストは分析設計や分析の実行といった作業に多くの時間を使うことができ、より質の高い分析業務に集中できます。

ダッシュボード開発

分析設計で策定したKPIについては中長期で監視できるようにダッシュボードとして提供しています。
ダッシュボード利用の目的やストーリーラインの観点で使い勝手の良いものかどうかを意識した可視化手法の選択やレイアウト検討が求められます。

リリース後のアドホック分析

ダッシュボードを提供して終わりではなく、リリース後のKPI推移から発見される課題や事前に分析設計で挙げている分析観点に対して、インパクトの大きさ、事業上の重要度などの観点で優先度を決めた上で仮説に基づいた深堀り分析を行います。
ここでは、単に数値をまとめたものを報告するだけではなく、プロダクトの改善につながるインサイトとして提案を含む形でアウトプットすることが求められます。

まとめ

タクシーアプリ『GO』のプロダクト開発において、データアナリストは「KPI策定→ダッシュボードによるKPI監視→課題の発見→分析→改善」というデータドリブンな意思決定サイクルに深く入っていくことができ、社会貢献性の高い事業にデータ分析を通じて直接コミットすることができるポジションとなっております。

次回予告

今回は新機能など開発PJにおけるデータアナリストの分析業務について紹介しましたが、アナリストが担っている業務はそれだけではありません。下図はデータアナリストの業務領域の全体像を整理したものとなっており、今回紹介したのは「新機能分析」と「プロダクト分析」の一部に該当する内容となっております。

データアナリストの業務全体像

次回は「サービスヘルスチェック」に該当する業務である、プロダクト全体のKPI監視による異常検出およびその原因究明について紹介予定となっておりますのでお楽しみにしていただければと思います!

社会課題解決につながるデータ分析をリードしたいデータアナリスト募集中

現在、GO株式会社ではデータアナリストとして一緒に働く仲間を募集中です。社会課題や交通課題への取り組みに対し、データ分析を駆使して貢献したいという志のある方はぜひご応募ください!


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