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#アキエゲート の追及③ 首相夫人と超古代日本復活祭~アキエがアレになった理由(ワケ)~

はじめに

本連載では主に安倍昭恵の研究を行ってきました。その成果を軽くおさらいしておきます。

第1回では、昭恵が「大麻によって縄文日本を取り戻すことで世界をリードする」という「スピリチュアル八紘一宇思想」を持っていること、そして自身を巫女として自認し、大本教の出口なおが憑依していると考えていることを見てきました。

第2回では、安倍昭恵が「日月神示」という預言書と、その中核にある「ひふみ祝詞」に傾倒していることを確認しました。そこで、(今年3月に共に大分の宇佐神宮に出かけた)ドクタードルフィンのコロナ=救世主というイカれた教義と、安倍昭恵が同じ信仰を共有していることを指摘しました。

今回は、いよいよ、安倍昭恵がカルト人脈に取り込まれていくキッカケになった、「弊立神宮の五色神祭」について書きます。そして、首相夫人として外交にオカルティックに介入した蓋然性が極めて高いことも示されます。

アキエがアレになった理由(ワケ)

安倍昭恵がオカルトに傾倒したきっかけはなんだったのか。

これは、安倍昭恵とかなり親しい赤塚高仁なる人物が、自身のWebサイトに書いた、昭恵からのメッセージである。赤塚との関係や、他の証言との整合性をあわせて考えると、これは安倍昭恵本人の言葉と信じて間違いないだろう。

長くなるが、引用する価値はある。

最近一番辛かったのは、前回主人が総理を辞めた時ですね。主人が政治家になって順調に総理大臣になり、二人で歩んできた人生も上り調子で、主人もがんばって総理大臣をしていたのに、1年で病気になり辞職。
それまで良く言ってくれていた人たちもみんなが批判しているように思いこんでしまい、人に会えなくなってしまったんです。
マスコミがちょっと批判しているのをみると、世界中の人が私たちのことを悪く言っているのではないかと思うくらい、精神的にまいっている状況でした。
総理公邸の片付けと主人の入院先を一人で運転して行き来する中、通りすがりの人が笑っているのを見るだけで「何であんなに楽しそうなの?私はなんでこんな思いをしなくてはいけないの?主人も頑張っていたのにどうして!」と一人泣いていました。
「何でこうなっちゃったんだろう」と、自分ではどうにもできない気持ちになってしまったんです。
(中略)
ただその頃、伊勢神宮、出雲大社、高千穂神社、瀬織津姫が祀られている岩手の神社など日本中の神社へ行きました。神様から呼ばれている感じがしたのです。
どこに行っても一貫して「私をつかってください」と祈っていました。

おかげ様で今忙しくさせて頂いています(笑)
赤塚高仁ブログ「安倍昭恵さん」2015.07.14 強調は筆者)

安倍昭恵がオカルトに傾倒し、「神様」に呼ばれているという妄想(←決めつけ)に浸るようになったのは、昭恵のホームページの「神社」カテゴリを見る限り、2009年以降の事だと思われる。

その後、オカルト人脈では瀬織津姫研究家を自称する山水治夫なる人物と付き合いがあったが、その後、縁が切れたようである。このあたりの話は、また別に書く。

安倍昭恵と「水からの伝言」

この連載の第一回で、昭恵の縄文=大麻信仰に決定的に関わったと思われる人物が2人いると書いた。1人は、縄文エネルギー研究所所長・中山康直である。

もう1人が、自称「波動研究家」の江本勝、『水からの伝言』の著者である(2014年死去)。「水にありがとうと言えば綺麗な結晶ができる」と唱えた人物であると言えば、ピンとくる人も多いだろう。

昭恵と江本の関わりで最も知られているのは、2011年3月の「江本勝先生より」というメッセージである。これはかつて存在した安倍昭恵のホームページ「スマイルトーク」に掲載されたものである。

『水からの伝言』の著者であり、波動の研究家である江本勝先生。
その先生から「愛と感謝の祈りを福島原発の水たちに送ってください!!」というメッセージが届きました。
(中略)
明日、31日正午、福島原発の水に愛と感謝を送って下さい
たとえ離れた場所からであっても、その想いは必ず届き水は記憶します。
そのことによって事態が少しでも好転すればいい・・・。
そんなことしても無駄だ、馬鹿みたいだと思わず、是非参加してみて下さい。
専門家でもない私達にできることは他にないのですから・・・。
Internet Archive 安倍昭恵のスマイルトーク 2011年3月30日 強調は筆者) 強調は筆者)

安倍昭恵は、どうやって江本勝と知り合ったのであろうか。これも、昭恵自身が、2010年の8月21日のホームページに(最近の出来事として)書いていることから明らかである。

元々、(安倍晋三の父親でオカルト好きで知られていた)安倍晋太郎氏が、20年ほど前に波動を調べてもらったことがあり、最近になって、昭恵の方から連絡を取った。

安倍さんだから「アべマリア」・・・。
アベマリアを聴いた水の結晶はとてもきれいでした。
私との写真を撮るときも江本先生は「アベマリア」とつぶやきながら・・・。
私もこれから心の中で「アベマリア」を唱えたいと思います。
Megalodon 安倍昭恵のスマイルトーク 2010年の8月21日

江本勝と安倍昭恵

安倍さんだから「アベマリア」。えっと、ご感想は皆さんにお任せします(笑)。

弊立神宮の五色人祭

2010年の8月、昭恵が江本勝とコンタクトを取ったことをきっかけにして、彼女はある濃厚なカルト人脈に急速に取り込まれていくことになる。

昭恵からコンタクトを取ったわずか2週間後、江本勝の紹介で、「日本最古の神社」を自称する弊立神宮の「五色神祭」に拝殿に上がったのである。

昭恵自身は、自身のホームページで次のように書いている。

阿蘇の幣立神宮に行ってきました。
8月23日の五色神祭。
5年に一度の大祭です。
江本勝先生のホームページから五色人祭のことを知りどうしても行きたいと思ったところ、五色人のひとりとして拝殿に上がらせて頂くことになりました。
五色神祭とは、世界の人類を大きく五色に大別し、その代表の神々が根源の神のもとに集い、地球の安泰と人類の幸福・弥栄、世界平和を祈る儀式です。
安倍昭恵のスマイルトーク「幣立神宮五色神祭」2010年8月30日) 

akie-弊立神宮

幣立神宮という名前を知っている人は、かなりのオカルト好きだろう。熊本県上益城郡山都にある、「15000年の歴史を持つ世界最古の神社」を自称している神社である。

ちなみに15000年前という根拠は不明である。本神社宮司の著書では、神木が「命脈一万五千年といわれる巨大な檜」とあるが、今の神木は昭和天皇が生まれた年に発生した11代目で、万世一系の木だとも書いているのです。

生命体としてのご神木は有限の命ですが、昭和緑の木のように、その有限の命に継ぎ継ぎに無限の生命が宿り、神木としての命脈を受け継いでいます。
(春木 秀映 ・春木 伸哉『青年地球誕生―いま甦る弊立神宮』

そのロジックで言ったら、僕だってバクテリアから数えて38億年ぐらいの万世一系の生命なんですが、という無粋なツッコミはやめておきます(笑)。

それと、この神社には神代文字で書かれたヒエログリフがあると言われている。ちまたでは、「ひふみ祝詞」(前回記事参照)が刻まれているという話が出回っている。しかしその実態は、先代宮司とある霊能者が霊視を行った結果、「ひふみ祝詞」のイメージが来たということであった(笑)。

弊立神宮ヒエログリフ

春木伸哉・江本勝『地球隠れ宮一万五千年のメッセージ 幣立神宮が発する日本の『超』中心力

ともあれ、日月神示の研究家・中矢伸一がたびたび弊立神宮に言及していることからわかるように、あるオカルト界隈にとって、弊立神宮と日月神示(ひふみ祝詞)を、非常に近い関係において捕らえられていることは確かである。

弊立神宮の5年に一度の「五色神祭」は、「地球の五大陸の人々が平和を寿いで集まりお祭りをするという、まさに地球規模でのビッグなイベント」を1995年に復活させたものである。(春木伸哉・江本勝『地球隠れ宮一万五千年のメッセージ 幣立神宮が発する日本の『超』中心力』)

太古の昔、弊立神宮に集った五大陸の人々―赤人・白人・黄人・黒人・青人―は「五色人」と呼ばれている。世界の国々のリーダーが5年に1度、この地に集まって祈り、共に神の言葉を聞き、それを自分たちの国に持って帰ったのである。

竹内文書とスピリチュアル八紘一宇

「え、縄文時代にどうやって世界中から集まれるの?」と考えたあなたは常識人です。

「あー、なるほど、アレか!」とピンと来た人は、変な本の読み過ぎです(笑)。

そもそも、五色人祭は、弊立神宮の宮司(春木伸哉)と江本勝らが著書で言うように、古史古伝「竹内文書」の強い影響を受けていることは疑いない。

「竹内文書」とは弊立神宮の図書館のようなものの中に秘められていた歴史書かもしれないのです。(春木伸哉・江本勝『地球隠れ宮一万五千年のメッセージ 幣立神宮が発する日本の『超』中心力』)

安倍昭恵が五色人祭で果たした役割について理解するためには、竹内文書について基本的なことを理解しておく必要がある(以下 藤原明『日本の偽書』布施泰和『「竹内文書」の謎を解く: 封印された超古代史』参照)。

竹内文書は茨城県多賀郡に本部を置く「皇祖皇大神宮天津教」なる新興宗教が公開した「史書」(いわゆる古史古伝)である。中身は神武天皇からはじまる現在の皇朝以前に、「上古25代」とそれに続く「不合朝(あえずちょう)73代」が数億年にわたって存在したという荒唐無稽な代物である。

その基本的なテーゼは、日本人の先祖こそ、世界の五色人の上に君臨する黄金人種(黄色人)であり、神代の時代には日本の天皇が世界を支配していた、というものだった。

この天皇が世界を統治する手段として使っていたのが、「天空浮舟」による世界巡幸である。その巡幸先には、たとえばアメリカ大陸では、「フランイスコサンドサン」や「カナタニュイヨイク」といった地名が出てくるのだ。この時代考証を欠いた地名こそ、竹内文書が偽書であると断言される理由の1つである。


この「歴史書」が大正十年に公開されると、華族・軍人・政界・実業界の超国家主義者たちが大いに関心を示すようになったのである。そうした背景があって、天津教は戦前、2回、不敬罪で弾圧を受けることになる。

ともあれ、竹内文書に安倍昭恵が信じる「縄文を取り戻すことで、日本が世界を再びリードする」という「スピリチュアル八紘一宇」信仰の原型が見られると言って差し支えない。

さて、先の安倍昭恵の証言によれば、弊立神宮に初めて参拝したのは2009年のことであった。その後、江本勝のホームページで五色神祭のことを知り、江本氏に会ったことをきっかけに拝殿に上がったということであった。(安倍昭恵のスマイルトーク「幣立神宮五色神祭」2010年8月30日) 

このとき安倍昭恵が証言するとおり、実は「黄色人代表」として拝殿に上がっているのだ(あとで詳述)。大事なことなのでもう一度繰り返すが、「黄色人」は15000年前に世界中を統治していた日本人の先祖である。つまり黄色人代表こそ、いわば五色神祭の主人公であり、2010年にはその役割を安倍昭恵が務めたのだ。その象徴的意味は、強調しすぎることはない。

以下、有料セクションでは、

①安倍昭恵が取り込まれていったカルト人脈の正体(短め)

②首相夫人として外交上、「五色神祭」を外務省にゴリ押しした可能性(長め)

について書きます。

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