七月は夜

何時迄も踊っている

訪れた夜は遠い南の風を纏い
ダチュラの花が異様に芳しい
貴方の居る方へ歩みだしても
闇は足を何処かへ攫ってしまう

何時迄も踊っている

散乱したバッグの中身
散々観たDVDが
再生機器は無いはずなのに
寂れた小屋の壁に映る

踊る陽炎 日傘 鬼灯
踊る陽炎 日傘 鬼灯
踊る陽炎 日傘 鬼灯
踊る陽炎 日傘 鬼灯

アルカイックスマイル
どんでん返しを期待している
明日はきっと皆無
破れた窓から手招いている

悲しみよこんにちは、と
無邪気に言えた頃が懐かしい
海辺の甘い夢を見飽きたら
それで少女はお仕舞いなのさ

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