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ISHIYA私観ジャパニーズ・ハードコア30年史外伝〜「失った右手が掴んだもの」マサミ伝 購入者特典 #5 GISM

 前話で言ったように、法政大学で行われた「東京バトルDAYS」についての話を書こうとしていたのだが、当事者同士で捉え方が違い、話をまとめるのは無理と判断したため「東京バトルDAYS」の話は、書籍とnoteでの連載に書いた話だけになる。
 企画側と乱入側で感覚が違うのは当然で、そこをなんとかまとめようと頑張ってはみたものの、誤解が生じてしまう可能性は否めない上に、当事者でもない筆者の個人的感覚や意見で、この大事件を収めることなど不可能だと痛感した。読者には申し訳ないが、そのあたりを考慮してご勘弁願いたい。

 代わりと言ってはなんだが、筆者の著作に度々登場する「あのバンド」ことGISMに関しての話があるので、それを書いて今回の購入者特典の最後の回とさせていただきたい。
 今回書く話はほんの一部であるが、取材中にはGISMに関しての話は当然のようにたくさん出て来た。
 80年代初期の日本のハードコアパンクムーヴメントでGISMの存在は欠かせない上に、中心的存在だったために話が多いのは当たり前ではあるが、GISMに関して書くことはできなかった。
 しかしボーカルである横山SAKEVI氏が、2023年8月24日になくなったために、書ける話を一部ではあるが公開しようと思う。
 なお、GISMの表記は、当時のままカンマのないGISMで表記する。

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30年以上に渡るバンド活動とモヒカンの髪型も今年で35年目。音楽での表現以外に、日本や海外、様々な場所での演奏経験や、10代から社会をドロップアウトした視点の文章を雑誌やWEBで執筆中。興味があれば是非サポートを!