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何故テレビをほとんど観なくなったのか

昔はテレビっ子でした。
帰宅後即テレビのスイッチオン。
家にいる間はずっとテレビが流れっぱなしです。

新聞のテレビ欄も穴が開くほど見たおし、なんならザ・テレビジョンも購入していた時期もありました。
観たい番組が重なれば新しいビデオテープを買ってきてまで録画し、遊びに誘われてもリアルタイムで観たい番組があれば断るほど。

それがいつのころからか帰宅後即テレビを点けるという習慣がなくなり、新聞のテレビ欄も数少ない毎回観ている番組がやっているかどうかを確かめる程度でしか見なくなりました。

現在リアルタイムで観ている番組は、「ブラタモリ」と「鎌倉殿の13人」のみ。
毎日毎日テレビにかじりついていた頃が嘘のようです。
裏番組で観たいものもないので用事があれば録画すればいいだけなので予定も入れ放題。

一時期は「若者のテレビ離れ」が話題になっていましたが、今ではすべての世代でテレビ離れが加速しているそうです。
ご多分に漏れず私もその流れにのっているのかと思うと少し寂しい気持ちになりました。

そんな流れに抗うべく「今日は一日部屋の片付けをする」と決めた日に、昔のようにテレビを点けっぱなしにしてみることにしました。

作業しつつ画面に目を向けると、
「このコメンテーターまだ出てるのか。またわけわかんないこと言ってるよ」
チャンネルを変えます。
しばらくたって次の番組になり、
「うわ、この人懲りずにまた謎理論で擁護してるよ」
チャンネルを変えます。
しばらくたって次の番組になり、
「あれ? この人とんでもない失言をして大炎上してなかったっけ。まだテレビ出てるの?」
チャンネルを変えます。
「出た出た、過剰な韓国ごり押し。」
チャンネルを変えます。
「あ、この芸人さん嫌いなんだよね。企画も何が面白いのかわからないし」
チャンネルを変えます。
「お馴染みキャスティングだなー」
チャンネルを変えます。
「あ、この芸人さん嫌いなんだよね。企画も何が面白いのかわからないし」
・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・
テレビのスイッチオフ。

いやー、本当につまらない。面白くない。
これなら老若男女のテレビ離れもなっと……いや待てよ。
昔だって全部の番組が面白かったわけではなく、つまらない面白くない番組も多々ありました。
そんな時でもわざわざチャンネルを変えたりスイッチを切ったりせず、他の作業に集中したものです。

昔と今、その違いは何なのか。
ハッキリと気付いてしまいました。
チャンネルを変えたりスイッチを切ってしまうのは「不快」だったからです。

個人差は多分にあるでしょう。
そんなのは昔からだという方もいるかもしれません。
逆に今の方が楽しいという方もいるかもしれません。
私には耐えられませんでした。
観るに堪えない番組が多すぎる。

テレビ離れの原因は「つまらない」からではなく「不快だから」。
ここ十年ぐらいくすぶっていた胸のモヤモヤがスッキリしました。
答えは得た。

節電という観点からならテレビの点けっぱなしが無くなったのは良い事なのでしょう。
でもテレビで育った世代としては少し寂しく感じてしまいます。

はたしてテレビの復権がなされる時は訪れるのか?
まあ、業界のトップが総入れ替えでもしない限り残念ながら未来永劫訪れないでしょうね。

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