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ベトナム駐妻が船便の準備で後悔した話

4月にベトナムへ本格的な引っ越しをする予定だが、3月の初めに船便である程度の荷物を持っていくことになった。

船便、というのは文字通り船で海外に荷物を送る手段のことである。私はイメージで船便=業者のものと思っていたが、実際は駐在員等の個人でも送れるものらしい。会社から、12箱までなら予算がつくと言われたので、なにを持っていくか、選別を始めた。

荷物が新しい家に到着するまでには、3か月ほどかかると言われた。3月に送ると、6月。4月に渡越予定のため、引っ越してから2か月間は届かないということだ。つまり、すぐに使うものは送れない。逆に、残りの1か月日本で確実に使うものは持っていけない。そうなると、滅多に着ないが必要そうなスーツやシャツ、冬服、靴、1軍食器、娘のベビーチェア等しか送れないよなぁという結論に至った。

2月頃から、船便で持っていくもの、破棄するもの、実家においておくもの、飛行機で持っていくものに分けることになった。この作業がかなり大変だった。娘が寝ている部屋を、物置部屋とし、持っていくものを順次おいていく。0歳児のために極力物をなくした部屋が物置部屋と化していった。

私は計画をある程度たて見通しがついたら、作業をぎりぎりまで延期してしまう人である。夫はというと、私に輪をかけて直前までなにもしない。夏休みの宿題は、登校日の朝に教室でやってしまうタイプだ。そんな2人なので、1週間前まで、持っていくのはこのスーツとこのワンピースと~とざっくりにしかしていなかった。とりあえず物置部屋においとくかぁ~といった具合である。この時の自分たちに、先人のブログを読んで入念に準備をしなさい!!!と叱りに戻りたいところである。

いざ、船便を今週末に送るという日になって、娘の離乳食とオムツとおしり拭きは大量に持っていくべきなのでは?と気が付いた。急いで、翌日配達可能の離乳食60日分とおやつ、オムツを大量買いした。

翌日、大量の離乳食とお尻拭きが届き、一安心した。なんだかんだで間に合っちゃうよなと、また余裕をかましていた。しかし、オムツが届かなかった。在庫切れだかで、発送が間に合わず、船便を送る翌日に届くことになったのだ。そのことをLINEで母に伝えると、そういうところがツメが甘いのだと一蹴されてしまった。でも、どうにでもなるよ、飛行機で持っていけばいいんやから、なんだかんだで間に合うのもいつものこと。とフォローもされた。優しい。母には頭があがらない。

前日の夜、本格的に仕訳をした。夫はというと、クローゼットのここからここまで全部もってくからよろしく。といった具合だった。ここからここまでの間には、スーツが3着とシャツが3着、冬用のジャケットやダウンが5着あった。こんなに要るのかと聞いたが、会社のお金だしいいでしょうという謎の理論で持っていくことになった。私は、持っていくのはいいが、持って帰るのはどうするのか?家の収納はどうするのか?そもそもベトナムって冬は寒いんだっけな?ということを前日に心配しだした。しだしたがもう遅い。明日の午前中には引き取りにくるし、夫はその時間仕事である。とにかく、物置部屋は明日運び出すものだけにして、他は寝室へよけておいた。

当日、義両親が娘のお世話とお手伝いにきてくれた。娘はじーじとおばあちゃんが大好きである。じーじ、おばあちゃんも娘にぞっこんなので、3人でラブラブしていた。見ていて嬉しくなる。本当に良い人たちで、娘だけでなく実は私も大好きである。来てもらって本当に助かった。ハイハイずりずり動き回る娘は段ボールに興味津々で、誰かが常に彼女の気をそらさなければいけなかったからだ。

さて、11時ごろに業者さんがきた。おじさん1人と大学生らしき男の子4人のグループであった。おじさんに、この部屋のもの全部持って行っていいですか?と聞かれ、お願いしますと答えると、4人の男の子がせっせと段ボールに詰めはじめた。

食器各種、冬物のセーター、ジャケット、スーツ、靴やサンダル、離乳食におしり拭きが梱包された。途中で、この調味料とか持っていけますか?このシャンプー詰め替え用とか…と追加追加で詰め込んだ。

船便が無事についた今、言えることは、食器をしっかり詰め込んでいてありがとう。ということと、もっと調味料および乾物等を入れてきてほしかった。あとオムツは必要!!!ということである。

正直、ベトナムには日本人がたくさん住んでいるので、ある程度のものは手に入ると思っていた。実際は手に入るものの、かなり高くて買う気がしない。ふつうの醤油のボトルで1500円くらいするのである。あとはひじきとか切り干し大根とかわかめとかごまとか。言い出したらキリがない。実はこういう乾物を私は多用していたのだなと、こっちで生活して気が付いた。オムツはもちろん売っているのだが、日本製となると値段が800円ほど高くなる。そのくらい出せばよいのだが、根が貧乏性なのでちょっともったいなくない?となっている。

とにかく、準備が不十分なまま12箱という大荷物の引き取りが完了した。結構余裕があったので、やはりオムツが届かなかったのが痛い。

ちなみに、12個の大荷物、と書いたが後で分かったことがある。それは、12個というのは少ない方だということだ。だいたい20個くらいの人が周りには多くて、子どもが小学生とかで大きいのもあるが、最高で96個という猛者がいた。逆に何を持ってきたのか非常に気になるし、それを可とした会社は太っ腹だなと思う。

最低限の身の回りの物しかないはずが、まだ散らかっている我が家。ここから1か月までに、大掃除の大片付けをすることになる。