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新米ベトナム駐妻|労働ビザをとる③~無犯罪証明をハノイで申請~

縁があって、フツーの看護師がベトナムで働くことになった。

前回、前々回の記事では、日本に帰国した際に卒業証明と在職証明を手に入れた話を書いた。

今回は無罪証明書である。

無罪証明は、犯罪歴証明とも言うそうで、日本だと住民票のある都道府県の警察署で手に入る。ハノイでは、日本大使館で申請できるようだ。

会社の人事担当アインさんからZaloがきた。Hanoi Department of Justiceに朝7時集合ね。とのこと。Department of Justice。

え、日本大使館じゃないの。と返事するも、大丈夫、ベトナムの無罪証明書だからと返事がくる。

どうやら、ベトナムでの無罪証明書を取得するらしい。

私、まだ2~3か月しかこの国にいないんですけど。日本で大罪人だったらどうするの。

今まで不備が多すぎたので、いまいち信用しきれなかった。インターネットにそんな情報は一切落ちていなかったのもある。

散々聞いたが、大丈夫らしい。

当日、朝6時半に、まだ寝ている夫と娘を起こさないように静かに家を出て、Glabする。30分くらい揺られて、Department of Justiceに到着した。

促されるままパスポートの下4桁の数字と、名前を入力すると顔写真を撮られ、番号札が出てきた。17番。早いのか遅いのか分からない。

そのうちアインさんがきてくれた。17番だと伝えると、喜んでいたので、早いのだろう。

8時に受付開始するまでしばらく待つ。ざっと20人くらいの人が扉の前のベンチに座って待っている。例のごとく、窓はなく、ほぼ外の廊下である。蚊がいたので、虫よけスプレーを振ってくるのを忘れて後悔した。

その間、アインさんが娘の写真を見せてくれた。

彼女は20代半ばだと思うのだが、3歳の娘がいる。ベトナム人は子どもを産むのが早い。早いし、子どもを育てながら働く女性がとても多い国だと思う。男性も働いているが、なんとなく、女性のほうが働き者のイメージがある。保育園は朝食付きのところが普通だし、祖父母に預けて働いている人もいるらしい。

なんやかんやで、8時になった。そこからは1時間くらい待った。

待っている間に、NITORIの作業着を着ている団体とスーツの男性が先に書類を提出していた。ニトリの工場の人かしら。ニトリがベトナムに来るのかしら。なんて考えていたら、順番がきた。

受付にいき、書類を提出すると、すぐ突き返された。

全く分からず、アインさんを見ると、なにやらベトナム語でやり取りしているし、何度も書類を突き返される。不備があるっぽい。

どうやら、警察署の印鑑が必要なのにそれが無かったので、受け付けてもらえなかったらしい。

後日出直すことになってしまった。なんと。

アインさんいわく、上司に確認したら要らないって言われたからそのまま来たのに!とのことだった。

のちのち分かったことだが、日本人の無罪証明書をDepartment of Justiceでとるのは初めてではないらしい。

一度したことのある業務なら、なぜ2回目以降も間違ってしまうのか。そう思うが、仕方がない。彼女達も慣れないのだろう。そう思わないと、やっていけない。文句を言ってもできないものはできない。不備と確認不足のたびに、そう思う。

翌週、無事に書類を提出して受理され、その3週間後、無犯罪証明書を手に入れた。

しかし労働ビザへの道のりはまだ続く。