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無限のループ

緊張と緩和。

笑いの基本と聞いたことがある。

ただ自分にとっては、それが文字通り、「頭痛の種」だった。

根を詰めて、仕事をした後、

ようやく終わったぁ。とかそんな瞬間の発生が多い現象。

目のギラギラ。


これでわかるあなたは経験者だと思いますが、そうじゃない方のためにもう少し説明させていただくと、見ようとするところが見えなくなるというか。

ん〜。わかりやすく表現できないけれど、新聞を広げて、読みたい文字、読もうとする行は見えないのに、その周りの文字は見える。ようなそんな状態になる。

それが数分から十数分続くと、視界の片側から、太陽を見た後のようにギラギラとした光跡のようなものが広がり、一人だけ夜のお祭りの中にいるような。1時間もたたないうちにその現象は終わる。初めて体験したときは怖くなって調べてみたりしたが、閃輝暗点というものだった。だいたいは頭痛の始まりという。

なので、あまり集中して仕事をしないように…。ではなく、一気に緊張を緩めすぎないよう、心がけている。

最近は頻度は減ったが、20ー30歳代のころは、ほぼ毎週の頭痛に悩まされていた。休日に朝寝をしてしまう。すると必ずといって良いほど、その日の夕方にはズキズキ。だんだんとひどくなり、こめかみに小さな心臓が出来たのかと思うほど、ドクドクと脈打つ。
立ったり座ったりなど、姿勢を変えるだけでも痛い。

薬も効かず、部屋を暗くして、寝床のすみで丸くなっている状態。

『偏頭痛』
収縮していた血管がリラックスして拡張すると周囲の神経を刺激して痛みが出る。緊張から開放されたとき、睡眠不足、または睡眠過多などにより発症する。最近では日本人の約10人に1人が当てはまるという。


だいたい、数日間は痛みが続く。
同僚からも「ああ今日は月曜日ね。大丈夫?」などと心配される。
申し訳なく思うが仕方がない。


薬を飲んでも、マッサージをしても、何をしても治ることはなかったけれど、一つだけ自分だけだと思うが、良くも悪くも特効薬になったのが、インタビュー取材だった。

何とか取材先について、インタビューを始める。
だいたいは、こちらからお願いして時間を作っていただいての取材。低いテンションなどはありえない。さあ仕事だ。
気合で自分を奮い立たせるところからスタート。書く時のことを考え、落としどころを意識しながら質問をする。かといって、相手を緊張させないよう、格好をつけさせないよう、世間話の体は維持したまま。こちらが舵を握りつつも、船は相手が向かいたい方向に進めていくというか。そんなことを考えながら、話を進め、メモを取って、突っ込んでいく。

新聞記事は基本的に、他人様のことを書く。自分のことではないため、余計に責任が生じる。インタビューは自分にとって最たるものだったのだろう。取材を終えた時、100%。頭痛はなくなっていた。


少し脱線するけれども、自分にとって書くことは、どちらかというと、貯めたものを流すという作業。考えながらというよりは、最初から決まっている、決めているものを打ち込む作業というイメージ。そんなことを書いていると、皆さんがnoteの記事を書くときのイメージも知りたくなる。

もちろん、無意識に推敲するだろうし、読み返して修正もする。それがネットで書くことの楽しさなんだけれど。



そして、こうして書き終わりそうになると、ほっと、ひと安心して頭痛が始まるという繰り返し。


ね。ほら、文字が見えなくなってきた。



緊張と緩和。笑。


それが人生。

インタビューされたい人。いないべか?



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