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UPLINK60本全部見る

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UPLINK Cloudの60本3ヶ月見放題の作品を全部見て、その感想をまとめるためのノートです。みなさんの自宅待機の暇つぶしに少しでも貢献できたらいいなと思っています。
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#ロウ・イエ

ロウ・イエは『ブラインド・マッサージ』で視覚障害者を通しても愛を語る

UPLINK Cloud 60本以上全部見る企画の冠水のために頑張らなければならないわけですが、42本目はロウ・イエの最後5本目。 これまた素晴らしい作品でした。 視覚障害者が働くマッサージ院が舞台で、そこで恋愛やら何やらの人間関係が展開されて、今までの作品と比べると暗さや重さはないんですが、観終わって考察してみると、そこにはやはり深い考えがありました。 群像劇であることで、より複層的にものを見ることができる。そんな映画です。 やはりロウ・イエは面白いけれど一筋縄では

ロウ・イエ作品の重みは愛の始原への探究心から生まれる『パリ、ただよう花』

UPLINK60本以上見放題全部見るも半分に差し掛かり、「まだ半分か」という気がしますが、面白い作品ばかりなので行けそうな気もしてきました。 そんな中、ロウ・イエ監督作品は5本ラインナップされていてこれが3本目。どの作品もどっしりと重く、見るのも書くのも気力が必要なので、休み休み見たいと思います。 この3本目も面白かった。セックスシーン満載なので、「そういうのはあまり…」という方は避けていただいて、でも人間の本質を探っていくと、そこにはやはり愛や性や欲が存在しているので、

ロウ・イエ監督『ふたりの人魚』と『スプリング・フィーバー』を見て思考の迷宮をさまよう

外出自粛が続いて不便ではあるものの、アルコール消毒や手洗いになれてくるとそれほど窮屈さを感じなくなってきた今日このごろです。東京の状況は予断を許さないのでとりあえず5月末まではこんな状況かなと思いつつ、今日も家で映画を見ています。 さて、UPLINKの60本(以上)見放題、全部見ると言ってやっと半分の30本までたどり着きました。今日は26本目と27本目、ロウ・イエ監督の2本『ふたりの人魚』と『スプリング・フィーバー』です。 かなり難しく、しかも暗く閉塞感のある映画なので「