期待

私は意外と他人に期待をしているんだ、と感じる機会が頻繁にあった。
逆説的に、私は他人に期待などしていない、と思っていたのだ。
同じ考え方の人間など存在しないとわかっていながら、それでいて歩み寄れる/歩み寄ってくれる、と心のどこかで信じていたのかもしれない。
もしも、他人が自分とは別の考え方を、単に別の考え方であるとしか思わないとしたら、私はどうすればよかったのか?
それを拒絶と捉えてしまうことは、「間違っている」のだろうか。

私は、私が日常的にしている、他人を読み解いて、自分のものにしていく作業を、他の誰かにもして欲しいだけです。誰かが私のことを、深く考えて欲しかっただけです。