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今日のこと

すごく気の合いそうな先輩がいる。仲良くなりたいので、ことあるたびにご飯に誘ったりしている。何について話しても、本当に面白い。相手の教養と専門知識の深さが底知れない上に、細かいポイントが合致する。チーズケーキが好きとか。私は相手のことをすごく知りたいんだと思う。

仲良くなりたい人と出会った時に私は、初手は上手いけどその後繋げられず段々と疎遠になることを繰り返している。だいたい3回目くらいで何かが合わなかったんだなって思う。私の話が下手だから。
でもこの人とは、毎週共通の予定で顔を合わせていることを抜きにしても、予定のついでにご飯食べたり遊びに行ったりでそろそろ両手になるくらい遊んでもらっている。多分飽きないどころかどんどん仲良くなっている気がする。

今日、勉強会のついでにご飯を食べに行った時に相手が、もっと親しそうに話した方がいいですか?と問うてきた。
親しそうというのは敬語じゃなくする、ということだとして、私もそれに倣うべきですか?そもそも相手の方が立場が上だし、口調を変えるのは頭がこんがらがって難しい。
ではロールプレイしてみてください、と提案し、10秒くらいの間のあと、いつも一人称が「私」の相手が突然タメ口に切り替わった。多分、たった一瞬で口調が切り替わる人間関係は後にも先にも存在しないだろうな。最初は笑ってしまったけど、だんだんと慣れてきた。ついつい不安になって、半年後のことなんてわからない、もしかしたら連絡も一切取っていないかもしれない、なんて言ってしまったけど、絶対にそうなりたくない。なったとして、今日の楽しさとか嬉しさは絶対に忘れられない。

相手が、人と仲良くなれそうなフェーズにいるのが、すごく楽しい、とまじまじと言ったことにドキッとして、なにより嬉しかった。悪魔的だ。けどやっぱり仲良くなってからも、ずっと楽しい関係でいたいし、そうなれそうな予感がする。

別れた後に、文章でのやり取りではどうしましょうか、とLINEがきた。どうしようね、と返した。かなり親しくなった気がしてしまう。

親しき中にも礼儀あり、他の人がいる場では特に距離感をわきまえて接することを忘れずに、ちょっとした背徳感。

今日の経験は私にとって特別で、相手にとっても特別だったらいいなあ。そんな6月の初日。