いろいろだよ。どっちか全部ってことはないでしょ。なドラマがスキ

始まりましたよ始まりました。我らが松たか子が主演の新ドラマ、『大豆田とわこと3人の元夫』。昨年春に放送してた『半沢直樹2』結局まだ全然見てないけど、こちらを優先しよう。松たか子のためだ!
というわけで数日遅れてではあったものの、第1話を昨日見た。いわゆる、『深みのあるドラマ』といった印象。今をときめく視聴率重視のキャスティングでもなければ、強烈な名言やセリフ回しで話題を独占することも奇抜なキャラ設定もない。しかし俗に言う『演技派』を集めて作られた作品は、ドラマ『時効警察』的なシュールな笑いと『カルテット』的な何気ない言葉遊びで構成される、“ハマる人にはハマる”ドラマだと感じた。
松たか子の自然体の表現力がいい。外れた障子をはめる動作や、ふと口内炎に気づいたときの表情が、細かい。この辺りの、思わず逆に『普段の僕たちはここまで素直に心を表現をできているか』と不安になるぐらいの繊細さ、プロフェッショナルな感じが、いつも僕の心を掴んで離さないのよね。演技を極めた人を見るのは気持ちいい。
キャスティングが過去のドラマと被っているのもまたいいぞ。ドラマ『カルテット』で共演した松田龍平、高橋メアリージュン。映画『告白』で共演した岡田将生。激動のストーリー展開ではなく何気ない日常を作品化している、このスキルのいるドラマにはこれぐらいの布陣でかからなければね。松田龍平は結構こういうちょっと抜けた役を演じるけど、『あしたの、喜多善男』の時みたいなカッコいい役の方があってるとは思うんだけどね。
印象的な語りのシーン。


「そっちはどうなの?楽しくやってんの?」
「ん? うん まあ いろいろあるさ。」
「いろいろって?」
「まあ いろいろだよ。どっちか全部ってことはないでしょ。楽しいまま不安。不安なまま楽しい。」 

妙に心に残ると言うか、置いていく言葉を残すなぁと思ったらやっぱり脚本は『カルテット』の坂元裕二さんでした。第2話以降、どう転ぶかわかんない作品だけど、松たか子の作品は全部見るよ。素晴らしく視聴率が低迷した『役者魂』とか『いつもふたりで』とかのドラマも、後半はもはやこの世で僕しか見てないかと思ったけど完走したからね。
というわけで、毎週火曜夜9時、『大豆田とわこと3人の元夫』、楽しむでぃ!!

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