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私のZINE(ジン)の作り方〜10zineを振り返って〜

こんばんは@ishiokro_3です!先日は10zine(http://10zine.org)にお越しいただきありがとうございました。無事に、ZINEの制作も納品も販売も完了してほっとしているところです。今回は私のZINEの作り方を紹介したいとおもいます。

2月〜3月で、『メロディがほしい』というタイトルの"CD型ZINE"を作りました。

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私はなぜか小さい頃から「CDを出したい」と思っていました。音楽ができないくせに。でも、アートワークを考えたり歌詞を書いたりすることは趣味としてしょっちゅうやっていました。

その本格版といったら大げさですが、今回はちゃんとケースに入れて、販売までして。自分の夢を叶えてみようということで、歌詞を書いて…歌詞カードのデザインをして…とやれるところはやって、"曲以外が完成したCD"というZINEを完成させました。(いつかこれに曲をつけてくれる人があわられると嬉しいな)

そんな"画集で歌集で詩集で写真集"となったこのZINEですが、制作過程をこのスケッチブックに記録していたので、その中身を少しだけ紹介します。

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どんな流れで、どのようなことを考えながらZINEを作ったかをまとめていきますので、これからはじめてZINEをつくるという方は、よかったら参考にしてみてください。

それでは「私のZINEの作り方」スタート!


①スケジュールを組む

まずはスケジュールを立てました。

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私はネット印刷を利用する予定で、最安にするために「7日納期」での入稿を目標にしていました。つまり入稿〜納品に「7日程度」必要ということで結構時間が限られてしまっていたのです。まずはスケジュールを書き出して、いつまでに入稿データを作り上げればいいのかを把握しました。

初めてネット印刷を利用する人は、"入稿してすぐ届くわけではない"ということだけ頭に入れておくと良いかと思います。

今回は色々計算した結果、制作日数14日、納期7日でなんとかなりそうということがわかりました。そうと決まればさっそく、作る準備を進めていきます!


②ZINEの内容を決める

私はこの当時、表現したいことがたくさんあったので、まずはどんな内容にしてどんなかたちにするか「表現を絞る」作業をしました。

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少しわかりにくいですが、丸で囲んであるものが、内容にできそうと思ったもの。こんな風にぽんぽん書き出していくのがいいです。複数個が結びついて一つのアイデアが生まれたりするので。

ファッションビジネス…短歌…自由律俳句…イラスト…喫茶店…など書いていますね。そういった内容にできそうなもの書き出しているうちに、"曲名のようなもの"が複数個思いついて…「あ、曲以外をつくったZINEはどうだろう」とすぐにひらめきました。


③作れるかを判断する

さあ、CDを作るぞ、といっても実際どれくらいお金がかかるか私にはわかりませんでした。なのでまずは「作るのが現実的か」というチェックのために、全部でいくらかかるかの計算をしてみました。(CD型の「正方形」や「ケース付き」というと、今までの経験上少し金額がかかるイメージがあったこともあり。)

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現実的とわかったところで、利益についても考えてみます。販売する時の単価を仮で決めて、どれくらいの利益になりそうかも想像してみました。ちなみにこの段階ではプラスマイナスゼロの計算でしたが、仕上がったものを見ると少し高い気がしたので、販売直前で値段を下げました。そこはできるまでわからないところですね…!

ポイントは、「コンビニでのスキャン」や「ZINEイベントの参加費」もここの計算に入れること。細かいですが、全て「作るのにかかったお金」と捉えて、利益を考えていくのが私のやり方です。


④コンセプトを決定する

「どんなZINEにするか」を言葉や簡単な図にしてまとめました。こうして書き留めておくと、途中で変な方向へ血迷ったりしないのでオススメです。

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「どんなもの」と一言で言いあらわせるものだと、結果的にわかりやすいZINEができるような気がします。

ちなみに私はここに書いている「クリエイターとつながる歌詞カードZINE」を言い換えて、「曲以外が完成したCD」「画集で歌集で詩集で写真集」と言っていました。(「クリエイターとつながる〜」はなんだか図々しい感じがしたので…)でもこのような明確なコンセプトはきちんと決定していました。


⑤台割を決める

内容が決まったら台割(どのページにどんな内容を載せるか)を考えます。私はよくあるCDアルバムのようにしたかったので、家にあるCDを参考に構成を練っていきました。

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ページネーションで気をつけたのは、"メリハリ"です。イラスト・写真・短歌はそれぞれビジュアルの"重さ"が違うので、重心が偏らないようにうまくバラけさせる台割にしました。さらっとしたページが続くと飽きるし、重いページが続いても胸焼けがする。その辺のバランスは気をつけました。


⑥タイトルを決定する

台割が決定し、頭の中で完成が見えたところでタイトルを決めます。私のZINEのコンセプトは先述したとおり「クリエイターとつながる歌詞カードZINE」。つまり=「音楽をつくってほしい」ということなので、そういうことがわかりやすいタイトルを考えていきました。

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曲をくださいでもよかったのですが、なんとなく字面が好みではなかったので、字面も響きも美しい「メロディがほしい」に決定しました。候補にある「melody」のつづりが違いますね。笑

(余談ですが、リズム、ハーモニー、メロディの3つで「音楽の3要素」とされています。本当は「音楽がほしい」=「リズムもハーモニーもメロディもほしい」が正確ですが、ここもやはり響きの良さをとってメロディだけほしいことにしました。)

⑦作り始める

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私は何かを作る際はイメージハンティングという作業をします。ネットで作りたいもの・コンセプトに近いイメージの画像を集めるという作業です。"お手本"としていくつか手元に置いておき、作っているものがそこから遠ざかっていないかを確認するために使います。(ただ、まったく同じのを作ると知的財産権的にアウトなので気をつけて。)世の中に出回っている広告画像などをピンタレストで集めるのがよくやる方法です。

イメージハンティングで集めたイメージを大事にしながら創作に入ります。

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↑このように、絵を描いたり(左上)、撮りためた写ルンですを漁ったり(左下)、Notionのメモを読み返して(右)短歌ネタをかたちにしたり歌詞に組み込んだりしました。(ご購入いただいた方はこのメモを見て「あ!あれだ!」と思っていただけましたか?^^)

そうしてAdobe Illustrator と Photoshopを使ってデータにしていきました。イラストはスキャン。歌詞はイラレに直接打ち込みながら考えました。

ちなみにデータ管理はこのようにしていました。

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印刷工程でのページ入れ替わりが怖いので、データ名にはかならずページ数をつけるようにしています。そんなこんなで全データができあがりました!


⑧校正後、入稿する

入稿の前に、自分で5回読み返して、誤字脱字がないかをチェックします。(納品後に読み返すと複数箇所に誤字があり、もっと入念にしておけばよかったと反省しました…)校正は大事です。校正は本当に大事です!2回言いました。

私はネット印刷のグラフィックを利用したので、サイトに書いてあるレギュレーションどおりに印刷データを作りました。7日納期で間に合った自分を褒めるのも大事な作業です。


⑨納品確認する

印刷会社から届いた実物を見て、問題がなければ完成です!

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実際に会場へ納品した時の写真です。最初はただのスケッチブック上での妄想だったものが、こうして形になるのはなんだかグッとくるものがあります。


まとめ

以上が私のZINEの作り方でございました。

制作日数としては、

①〜② → 1日、③〜⑥ → 1日、⑦ → 10日、⑧→ 1日、⑨→ 1日…といった感じでしょうか。※日常の隙間時間で作ったものです

だいたい10日くらいあれば、今回くらいのものは作れることがわかりました。ただ今度は数ヶ月かけて高クオリティなものを作ってみたいと個人的には思っています!

ZINEは「自由」が何よりも大事なので、今回紹介した流れにとらわれすぎることなく、少し参考にしていただきながら、楽しくZINEを作っていただけたなら幸いです。


それでは!また道端にころがってきます。

@ishikoro_3

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