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オンライン詐欺の“誘い”にご注意を

先月くらいから、僕の周りでひきこもりの当事者ら4人にオンラインの詐欺の誘いがありました。

その中には一人暮らしの若者が被害に遭い、虎の子の全財産(数百万円)を失ったケースがあります。中にはどうも数億円あげるから、数百万円を払ってほしい、などのものがあったり、出会い系を装って個人情報を聞き出そうとしたものなどがありました。

個別のことについては、個人情報の保護を考えてお伝えできませんが、どれもがきっかけはSNS(LINEやFACEBOOK)、メールなどでコンタクトをとってきます。

個別ケースは紹介できないので、一般的な株などを用いた外国人詐欺の手口を簡単に紹介すると、まずFACEBOOKなどで友達申請などがあり、例えば男性に対してはかわいい女の子からの連絡が舞い込みます。しばらく直メールのやりとりをかわし、相手の興味のある話題に自分も興味があると装って、表面的に意気投合。

しばらくして(数週間〜数ヶ月) から「お金儲け」の話題をふるなどします。

例えば「株で儲かっているのだけど、日本の証券会社の手数料は高すぎる」などと話して、例えば「台湾の証券会社は手数料がほとんどなくて、利益率が高い」などとし、例えば「日本国内の知り合いの銀行口座にお金を入れてくれれば、まず台湾のちゃんとした証券会社に口座を作って、日本の銀行口座のお金を台湾の証券会社で運用してもらえるようにできる」と、自分もやっていると言って、お金を預けるように誘導します。

疑心暗鬼ながらもまず五万円、十万円という金額で恐る恐るやってみたりします。すると、実際に預入金額が増えていきます(実はこの時点でかなりおかしいのですが)、それで実際に利益分を含めて十何万円か引き出したりもできます。

そのうちにバブルがきます。急激に儲かり始めるのです。利益の金額が数百万円とかにあんることがあります。

その波に遅れてはいけないと、人間心理の弱みにつけこまれ、ついになけなしの全財産を注ぎ込むこともあります。

そして、ある日突然、誰とも連絡が取れなくなり、預金口座の金額はカラになります。

日本国内の日本人名義の銀行口座が出てきたりするのですが、こういった銀行口座は、債務者が借金のカタなどに作らされた、犯罪者向けの銀行座であることが少なくありません。

投資にしろ、手数料にしろ、税金にしろ、こちらが金額を振り込んでしまったらアウトですし、カードや口座、暗証番号などを教えてしまってもアウトとなります。まずはそうならないように注意したいところです。

コロナ禍で景気の格差も出てきて、このようなオンライン詐欺行為が増えているのかもしれません。

前にも話したように、世の中にはひきこもりなどの世情に疎い人をあえて狙う詐欺グループもいます。過去にも何人か、その毒牙にかかり、復讐の念などに支配されて暴走。自身が服役するまでにいたった哀しいケースもありました。本来、悪いのは犯罪者グループなのですが、結果的にそれで被害者が暴走してしまうと、世間(特にネット)は容赦無く、そんな被害者を攻撃してくることもあります。

こういった出来事にあいましたら、まずは警察に通報を。早期に対応すれば、犯罪者の逮捕や被害金の奪還につながることもあるかもしれません。

こんなご時世、まずはご注意を…。

サポートしていただければ幸いです。長期ひきこもりの訪問支援では公的な補助や助成にできるだけ頼らずに活動したいと考えています。サポート資金は若者との交流や治癒活動に使わせてもらいます。