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裸足の季節

最近ちょくちょく大阪の福島で飲んでいる。
温泉街のように活気に溢れ、綺麗すぎず馴染みやすい街並み、手頃な料金で美味しい料理。
人気が出るのも頷ける。

今日も飲みに来ている。もちろん女の子と。
偶然見つけたかのように馴染みの店に行く。
その方がかっこいいと思っちゃっている。

ハイボールを注文し、通されたカウンターに腰掛けた。
ふと隣の席に座っているカップルに目をやると男女ともに半袖だった。
もうそんな季節かと思いを巡らせる。

とても長い冬だった。
その分だけ春の喜びも大きかったのだけれど。

オーダーしたハイボールが届き、ふと我に帰る。
知り合って間もない女の子と、こんな風にお酒を飲んでいるなんてなんだか不思議な気分だ。

乾杯に差し出した自分の腕を見て、俺も半袖だということに気づく。
笑ってしまいそうになるのをハイボールで流し込み、そっとグラスを置いた。

"外に出る頃には少し肌寒くなってたらいいな"

下心からくる安直な願いが頭を巡り、俺はまたハイボールを流し込むのだった。

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