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73日目_モロッコでラマダーン【モロッコ/マラケシュ】

4/7(金)

目が覚めると4:45。
ここはスペイン、マドリード空港。

マドリード空港は脅威の統一感で、横になれない手すり付きベンチを各所に導入していたが、幸いにもフラットな椅子を見つけることができたので横にはなれた。

フラットな椅子

今日の予定を考えて、もう30分ほど寝てから行動を開始した。

入国

EU圏内であるポルトガルからの移動なので、入国は驚くほどスムーズだ。

到着したのがどうやらターミナル2らしく、出発のターミナル4まで行かないといけない。

ちなみに前空港泊したのもターミナル4だ。

ターミナル4まではバスに乗る必要があるが、バスのマークに従って歩いていくと容易にターミナル間無料バスを見つけることができた。

バスでおよそ10分、ターミナル4へ到着。

ターミナル4

今回もなんとオンラインチェックイン可能路線だったので、早めにエアサイドへ向かう。

ターミナル4には、ターミナル4とターミナル4サテライトがあり、私の飛行機はサテライトから出発だったので、ここから更にターミナル間シャトルに乗ってサテライトへ移動した。

ここにもラウンジがある。

Neptuno Lounge

野菜や肉を期待したが、やはりパンとかサンドイッチしかない。

パン主体

もちろん無料で食べさせてもらってるのに文句はない。 
ビタミンが豊富そうなジュースや、コーンフレークなどを合わせて食べる。

さらに、しばらく前からまた喉が痛くなってきたので温かい紅茶にハチミツを入れてゆっくり飲む。

シャワー

よく見ると、このラウンジにはシャワーのマークがある。
昨晩はシャワーなしだったので願ったり叶ったりである。

早速スタッフに依頼して使わせてもらった。

シャワー

綺麗な個室に大きなタオルもついて非常に快適だった。
これが無料なのは本当にありがたい。

風呂から出ると少し眠くなったのでうとうとと椅子でまどろんで過ごした。

出発

今回は遅延することなくスムーズに出発した。

2時間のフライトで、2時間の時差があるモロッコ/マラケシュへ行くので10時出発、10時到着という珍しいタイムスケジュールだった。

マラケシュ・メナラ空港

入国だが、流石にEU圏外だけあって泊まる宿などを確認された。

宿は取ってなかったのでその場でテキトーな安宿を予約して見せた。

他は特に何もなくスムーズに入国。

市街へ

市街までは5kmほどと、今までの国で1番近いかもしれない。

事前に調べたおいた通り、19番バスというのがあり、30MAD(390円くらい)で市街中心部まで送ってくれる。

レシート

ちなみにこの料金は往復らしく、チケットを失くさず持っていれば市街から空港も無料で乗せてくれる。
※ただし15日以内とかそんな制限がある

市街へ到着

余談だが、今日のタイトルはたかのてるこさんのエッセイからお借りしている。

私は旅エッセイを読むのが好きで、この「モロッコでラマダーン」を読んでからモロッコへの憧れというか、興味が大きくなっていた。
ちょうど今はラマダーン期間中なので私も日没までは何も口にしないでおこうと思った。

モロッコは無理やり詰め込んだので観光に充てる日程は2日しかない。
今日は近場を攻めようと思う。

フナ広場

広い

噂通り蛇使いがいて、これぞアラビアという笛を吹いていた。

また、すごいグルーヴをまとった太鼓とカチャカチャいってる銀の楽器のグループがおり、遠くから眺めるなどした。

クトゥビアの塔

高い

そういえばアラビア世界はエジプトぶりなのでかなり久々だ。
この独特な世界観は特定の建物だけじゃなく、街全体が作り出す雰囲気だと感じた。

旧市街


旧市街はまるで迷路だった。
数えきれないほどのお店や、グーグルマップに乗っていない細道。
こうして見ているだけですごく楽しい。

初めての街を歩くのは大好きで、ついつい色んなところに行ってしまうのだが、荷物をフルで持っていたことに加え、何も口にしないというのが思った以上に大変で、すぐに疲れてしまった。

チェックイン

ドミトリーが近くだったのでそのままチェックインした。

1,000円以下の宿が沢山だったので、しばらくEUで滞在した身としては「長い冬が明けた」という気持ちである。

ドミトリーは気のいいモロッコ人がやっていて、部屋とか設備の案内をしてくれた。

いい屋上

おなかが減ったのもあり、気がつけば昼寝をしていた。

18時頃

目が覚めたら18時前。
そろそろ日没がくるはずだ。

ラマダーンは街全体のイベントとなっているため、食事解禁時は何か大きな動きがあるはずだ。

それを見てみたい。

再びフナ広場へ

日没までもう少し

相変わらず蛇使いとグルーヴ集団、ヘナタトゥー屋さんが広場に鎮座している。
仕事熱心だと思った。

日没と言っても決まった時間があるのか、なんとなく暗くなったらいいのか全然わからないため、とりあえずブラブラ歩いて様子を見る。

かなり日が落ちてきた

19時過ぎ

辺りが少し暗くなってきて、フナ広場を囲む背の高いレストランの照明が目立ち始めた頃、何かサイレンが鳴ったりきっかけがあった訳ではないのだが、急に少し静かになった。
太鼓の音が聞こえない。
※蛇使いの笛は聞こえる

もしかして?
と思い、広場横の通りに入ってみた。

さっきまで熱心に仕事をしていた人たちが道の端に集まっている。

イフタール

断食明けのご飯は胃に優しいように消化に良いものを食べるらしく、それをイフタールと呼ぶ。
みんなナツメヤシの実や水、オレンジジュースを口にしていた。

これは断食時間が明けたと判断していいだろう。
私もご飯を食べたい。

歩いていると(アラビア語なので読めないが)イフタール30dhと書かれた看板のお店を発見した。
なぜ読めないのにわかったかというと、路上に並んだ席のみんながナツメヤシの実とかパン、スープなど同じものを食べていたからだ。

私もそのお店に入り同じものを注文した。

料理の内容は
・ナツメヤシの実やチーズ、ゆで卵などの小皿
・クレープ生地みたいなパン?
・カレーみたいな色のカレー味じゃないスープ
・オレンジジュース
・水
・ハーブティー

薄味で胃に優しそうな内容

美味しさの秘訣

薄味で胃に優しそうとだけ書くと、そんなに美味しくなかったかのように見えるが、実はめちゃくちゃ美味かった。 
味付けは決して日本人の私が美味いと思うようなものではないが、断食明けの食事だからなのか、とにかくどれもこれもめちゃくちゃ美味しいのだ。

さらに、周りの人とも話ができて「今日は1日何も食べなかったんだ」と言うと、隣の家族からマンゴージュースを振る舞ってもらったり、反対側の男性客からは日本のことをたくさん褒めてもらったりと、とても親切にしてくれた。

この、同じ苦労を乗り越えた人同士の一体感みたいなのはなかなか良いものだ。
物乞いの人たちにもみんなでパンを集めて渡したりしていて、街全体が1つになっているようだ。

正直断食と聞くと「大変そう」という印象しかなかったが、一瞬だけでも参加してみて、その楽しさというか、充実感というか、街全体の一体感に自分も加わるという嬉しさを感じることができた。

1ヶ月間毎日、日の登ってる間は何も口にできないというのは確かに苦しい。
しかし、苦しいだけじゃない高揚が確かにあって、それを実践している人々はとても豊かだと思った。

ドミトリーへ

空港泊だったから、昼寝をしたのに眠たい。
ベッドに入ってすぐ寝てしまった。
いい一日だった。

つづく!

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