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「problem」 (リーグ第14節・横浜FC戦:1-2)

 横浜FCは5バックを採用し、人数をかけた守りでゲームに入る。圧倒的にボールを保持し続ける川崎フロンターレが敵陣でゲームを進めていく。だが川崎はそこを崩しきれずに、前半終了間際と後半開始直後のカウンター2発に沈んだ。

 そんな100文字足らずで説明できそうな試合内容だった。

 試合後のミックスゾーン。
第4節のアルビレックス新潟戦以来、久しぶりのスタメン復帰を果たした山村和也に話を聞くことにした。

センターバックの彼に聞きたかったのは、ディフェンスよりもゲームメークの狙いだった。

 前半の山村はセンターサークルを超えても、ほとんどノープレッシャーでボールを保持することができていた。それだけ横浜FCが低い位置で守備ブロックを形成していたからである。

 そんな流れの中で、彼は自分に食いつかせてからサイドにボールを捌いたり、中盤のラインを飛ばすボールで背後を狙ったりと、組み立てに工夫を加え続けていた。

 あの展開の中で、どんな意識で攻撃をデザインしていたのだろうか。

 山村が口にしたのは自身の反省の言葉だった。自分のところでもっと変化を生み出すべきだったんじゃないか。攻撃に足りなかったものに目を向けていた。

「僕のところは、比較的ストレスはなくプレーできていました。あとはいい状態の選手にボールをつけること。タイミングをみてクサビに反応していけばよかったですが、なかなか良い形でゴール前で攻撃を作ることができなかった。もう少し、前向きの選手を作ってあげるようなボールを入れてあげられればよかったと思いますが・・・」

 試合の構図を考えると、先手を奪わない限り、我慢比べが続くのは想定内だったはずである。だが、その我慢比べの末に失点してしまった。それも気をつけるべき時間帯での2失点だった。

「相手の狙いとするところで失点して、その前から2、3本やられていた。映像を見てないと分からないですが、そこは攻撃的になり過ぎていた部分もあったのかもしれないし、崩しの段階でミスが出てしまうと、ああいう風なカウンターを受けてしまう。後半の入りは大事だと思うし、前半の終わりもそう。ああいうところで失点してしまうと、難しいゲームになってしまう。守備の残り方の反省と、あとは攻撃の質をシンプルにあげていく。そこは改善できるところだと思っています」

 試合巧者とは呼べない、もどかしい試合運び。問題点はわりと明確だが、なかなか改善されていかない。何より、相手の思惑通りに試合を進められて、相手の対策を上回れないという現実にどう向き合うべきなのか。

 そこで、思わず聞いてしまった。
こういう時ってどうすれば良いんでしょうか。

真面目な山村和也は、言葉を選びながら真摯に答えてくれた。

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