「今宵はありがとう」 (Paris Saint-Germain JAPAN TOUR 2022:パリ・サン=ジェルマン戦:1-2)
国立競技場でのパリ・サン=ジェルマン戦は1-2。
まず驚いたのが、国立競技場の雰囲気とスタンドの大観衆でしょうか。この日の観客者数は64922人。これは6月6日に行われた日本代表対ブラジル代表戦を上回り、新国立での最多記録となりました。
試合前に披露されたMIYAVIの演奏とセレモニーのド派手な演出(テレビ中継では放送されていなかった)はすごかったですね。炎が上がった瞬間なんて、4階にある記者席まで熱さが伝わってきたほどだったので、ピッチ付近にいた人たちは「・・・・あっつ!!」って絶対になったと思います・笑。
パリ・サン=ジェルマンのスタメンは、リオネル・メッシ、ネイマール、エムバペという、MNMトリオが前線に名を連ね、後方にはマルキーニョスやセルヒオ・ラモス、ドンナルンマもいた。まさにスーパースター軍団だ。
思えばメッシをスタジアムで観るのは、いつぶりだろうか。
たぶんだけど、2011年のFIFAクラブW杯でFCバルセロナを日産スタジアムで観た時以来だと思う。ちなみにこの大会の決勝戦はバルサ対サントスFCで、その時のサントスにいたのが19歳の新星・ネイマールだった。
あれから11年か。メッシもネイマールもいろいろとあって、今はパリ・サン=ジェルマンにいる。そして日本で川崎フロンターレと親善試合をするのかー、と思うとなぜだからわからないけど、感慨深い気持ちがこみ上げてきた。
選手が入場してくる。この日のキャプテンマークは副キャプテンの登里享平が巻いていた。キャプテンの谷口彰悟、副キャプテンの脇坂泰斗が日本代表で不在だからだ。試合後、ノボリにキャプテンマークを巻いたことについて少し聞いてみた。彼なりに秘めた思いを持って試合に臨んでいたと明かしてくれた。
「しっかりと声を出してやらないといけないなと思っていました。注目もされますし、パリのファンの方もいましたが、フロンターレのサッカーを見せたかった。この試合をきっかけにフロンターレを応援して欲しかったですし、もっと自分たちのサッカーだったり、楽しませることをしたかったですね」
この試合での川崎フロンターレのサッカーが、パリ・サン=ジェルマンのユニフォームを着てスタジアムで観戦していた日本人ファンや、お茶の間の視聴者にどう映ったのかはわかりません。でも、何か少しでも響くものがあったら、良いなと思う。
キックオフセレモニーにはキング・カズ(三浦知良)が登場して、サントスの後輩でもあるネイマールとパス交換して、スタジアムを沸かせていた。リターンパスを受けてからキックインした人、初めてみたよ。
そして、試合前に両チームの選手が仲良く肩を組んで記念撮影。
メッシの隣で肩を組む家長昭博の表情が映し出されると、スタジアムがどよめいていたのが印象的でした。
いよいよキックオフ。
ただキックオフのボールをセットしてからも、なかなか試合が始まらない。気づいたらセンターサークル内でレアンドロ・ダミアンがネイマールと何やら親しげに話していた(ああいう時間ってどんな会話をするんだろうか)。そんなこんなで荒木友輔主審のホイッスルが鳴り、試合が始まりました。
試合後のミックスゾーン取材も公式戦とは少し違う雰囲気だったので、その辺も触れて伝えております。
■「一人で剥がせるし、行けば通されるっていうのがあって、やっぱうまいなって感じました」(遠野大弥)。最初にミックスゾーンに出てきたダイヤ。3年前までアマチュアだった選手が、J王者のスタメンでメッシやネイマールと同じピッチに立った意味。
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