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「電気が走ったよ」。五ヶ月ぶりに共演した中村憲剛と大島僚太が過ごした、濃密な30分。(ルヴァンカップ準決勝2ndレグ・鹿島アントラーズ戦:0-0)

カシマスタジアムでのルヴァンカップ準決勝・鹿島アントラーズの第2戦は0-0。

 試合内容をみれば、フロンターレが主導権を握ったまま試合をクローズできた順当な結果だったと言えます。ただ、それをやり切るのは、決して簡単なミッションではなかったはずです。

なぜなら、そこがカシマスタジアムだったからです。このスタジアムでの激闘の歴史をよく知る中村憲剛は、こう振り返ります。

「受けにならずに、自分たちのやるべきことをやる。でも、それは簡単なことではないんですよ。今まで鹿島のホームで主導権を握って戦えたことって、あんまりないから。向こうにボールを握られて、でもカウンターやセットプレーで勝ったり、去年は引き分けたり。一昨年に3-0で勝ったけど、カウンターだった。中途半端な覚悟で行くと、隙を見せたらやられるチームだから」

 もちろん、あくまで2試合合計での戦いなので、この1試合だけで決まったわけではありません。試合も勝ったわけではありません。しかし、台風19号の影響も受けながらも、その中でやり切ったチームの成長、タフさはしっかりと評価して良いと思います。

では、チームはいかにして決勝の切符を勝ち取ったのか。レビューで語っております。

なお、このゲームに関するマッチコラムは、Number webで公開しています。

なので今回のレビューは、そこで深掘りできなかった部分を、後日取材も加えて書いた内容になっておりますので、ちょっといつもとはテイストが少し違います。今回のラインナップはこちらです。

1.「もっとシンプルに縦にとか、裏に(ロングボールが)来ると思っていたが、意外とつなぎながらでした」(谷口彰悟)、「GKまで下げたボールにも行かなくてはいけないところを行かなかったり、そこは冷静にやれていた」(中村憲剛)。選手たちが研ぎ澄ましていた「ピッチでの肌感覚」。組織の穴を作らずに、メリハリを効かせた守備が出来ていた理由とは?

2.「90分を通してすごく良かったかなと思います」(守田英正)、「メンタル的にも、こっちが常に優位に進められたかなと思います」(谷口彰悟)。両チームの証言から読み取る、チームがうまくいっている時のハーフタイムにおけるシグナルとは?

3.「電気が走ったよ。あそこからはイメージが湧きまくりだった」(中村憲剛)、「30分だったので、頑張れる時間だったかなと思います」(大島僚太)。五ヶ月ぶりの共演を果たしたケンゴとリョウタが過ごした、濃密な30分。

4.「それに、サポーターがあれだけ来てくれた。後押しがないと勝てないですよ、ああいうスタジアムは」(中村憲剛)。この試合を臨む前に、選手たちが向き合い、乗り越えていたもの。

以上、4つのポイントで全部で8000文字です。現地取材もしましたが、後日談も追加しているのでぜひ読んでみてください。

ない、プレビューはこちらです。→試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(ルヴァンカップ準決勝2ndレグ・鹿島アントラーズ戦)

では、スタート!

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