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試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第4節・鹿島アントラーズ戦)

 3月17日は県立カシマサッカースタジアムで鹿島アントラーズ戦です。

 鹿島にはほとんどのクラブが対戦成績で負け越しています。J1通算で勝ち越しているのは川崎フロンターレと、前節の初対決で勝利した町田ゼルビアだけです。

 元々、クラブとして鹿島はそこまで苦手ではありませんでしたが、鬼木監督になってからだとリーグ戦では一度も鹿島に負けていません。2017年からの8シーズン一度もです。これは驚異的とも言っていいでしょう。

 鬼木監督にとっての古巣であるため、鹿島戦ではやたら気合が入っているというのは選手からもよく聞く話です。おそらく、鬼木監督自身がいつもとは違うマインドで臨んでいるような節があります。それは戦術的な対策うんぬんよりも、サッカーにおける本質が出やすい勝負になることを踏まえた上で臨んでいる印象です。

例えば普段以上に「戦う」、「泥臭く」、「覚悟」というフレーズが出やすいのも特徴で、今節に向けてもそうでした。

「球際とか切り替え、セカンドボールの争いで負けたら、自分たちは非常に難しい展開になると思っています。そこのところでしっかりとまず戦うところがベースになると思っています。あとはやっぱり力強さというのは鹿島の特徴の一つ。それを受けるのではなく、自分たちからアグレッシブにサッカーしていけるかというところ。そこは綺麗なサッカーというよりも、泥臭い部分も持ち合わせて戦わなきゃいけないと思っています。チームとしてはその覚悟を持てるかどうかというのが非常に重要かな、と思います」

  そして「鹿島は鹿島」というフレーズも、鹿島戦前に鬼木監督が必ず口にする言葉でもあります。今季からポポヴィッチ監督が指揮を執っていますが、それでも「監督が誰になってもやっぱり鹿島は鹿島だというところがあります」と言い切ります。

 戦術的な部分の確認や調整もしっかり行なったと思いますが、それよりも変わらない鹿島と戦うためのマインドをしっかりと作ること。今回はアウェイですから、そこをより強調します。

「アウェイの鹿島は非常に難しいゲームになると思いますので、やっぱり気持ちの部分が非常に重要になると思っています。あそこのスタジアムでは戦えなければ結果を出すことができないと思いますので、そこのところを一番に求めていきたいです。その中で自分たちらしさを少しでも長い時間出すということが重要になるかな、と思っています」

リーグ3戦で1勝2敗と黒星が先行している状態です。ここはなんとしても勝って5分に戻したいところ。では、勝つためのポイントはどこにあるのか。見どころを語っていきたいと思います。

前節の振り返りはこちらです。

では、鹿島戦のプレビュースタート!


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