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試合をディープに観戦するためのワンポイントプレビュー(リーグ第25節・京都サンガF.C.戦 ※延期試合)

10月12日は等々力陸上競技場で京都サンガF.C戦です。

台風で延期された一戦が、このタイミングで実施されることになりました。

J1復帰組である京都サンガF.Cが等々力で試合をするのは久しぶりで、リーグ戦だと2010年以来です。公式戦だと、2015年に等々力競技場で行われた天皇杯3回戦が直近の対戦になるそうです。

 ただ前回のアウェイでの対戦は、0-1で京都サンガ敗戦しています。川崎フロンターレとしては2018年以来のリーグ戦連敗を喫したことでニュースになったのも記憶に新しいところです。

ちなみに試合当日の5月29日は橘田健人の誕生日でした。

 試合後はミックスゾーンがなく共同会見だったのですが、彼が出席してメディア対応をしています。試合内容自体の手応えはありつつも、「ゴールを決め切れなかったこと」で結果がついてこなかったもどかしさを口にしていました。

「チームとしていい形で奪ってからチャンスを作れてたんですけど。そこで決めきれなかったこともそうですし、最後までしっかり失点せずに我慢強く守れなかったことが、敗因だったかなと思います」(第16節京都戦後の橘田健人)

 5月の試合ですから、あれから約半年が過ぎようとしています。
2年目の橘田健人はチームの中心として欠かせない存在になっています。シーズン終盤になり、名古屋戦でリーグ戦初ゴールを決めたり、札幌戦ではPK獲得の飛び出しを見せるなど決定機にも絡むようになっています。ただ、J1の優勝チームで中盤を仕切っているのだから、もっと貪欲でもいいと個人的には思います。

 過去、フロンターレの中盤の系譜は、中村憲剛、大島僚太、守田英正、田中碧という存在がいましたし、現在は脇坂泰斗がその自覚を持ってプレーしています。橘田だって、もっともっとチームを勝たせる気持ちをプレーで表現して欲しいです。

 Jリーグのトップに位置しているチームで中盤を任されるというのは、例えていうならば、日本の一流レストランで厨房を任されている一人なわけです。周囲も彼の力を認めているし、それだけの実力があるのに、本人の控えめな性格によるものなのか、まだどこかレストランの厨房の端っこでジャガイモを剥き続けるような印象を受けます。もっともっと、厨房を仕切るぐらいの、チームの勝敗を背負うぐらいの自信を持ってやっていいと思います。

・・とまぁ、ここまで期待を寄せるのは、この京都戦が出場停止明けの一戦だからです。人生初だったらしい退場を経験して、等々力での声出し応援を初めて経験する橘田健人が、復帰戦で何を見せてくれるのか。彼自身が一皮剝けるチャンスだと思います(ジャガイモとかけたわけではないよ)。チームを勝たせる仕事を期待したいです。

なお前節のレビューはこちらです。とても大事なことも書いていたと思うので、ぜひ読んでくださいね。

バスケットボールの神様であるマイケル・ジョーダンの「ラストダンス」というドキュメンタリーがあります。シカゴ・ブルズの3連覇を追った内容で、勝ちに執念を見せるジョーダンの名言がたくさん出てきます。

苦境になったときの彼は言います。

「一度でもあきらめてしまうと、それが癖になる。絶対にあきらめるな!」

残りは3試合です。つまり、今年のこのプレビューも残り3試合。そんな京都戦の見どころをビシッと語っていきます。

では、スタート!!

■「個性を生かして、より攻撃的にできるよう組み立てていきたいと思います」(鬼木監督)。ジョアン・シミッチが出場停止。前節途中出場で途中交代した知念慶はメンバー入りできるのか。気になるスタメン予想と、怪我人続出で陣容が読めないベンチメンバーの組み合わせ。

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