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不易流行|大谷翔平とマンダラアート|2022.1.25

 世界中がコロナ禍で喘ぐ中、海の向こうでの大谷翔平さん快進撃が心の支えだった人も多かったのではなかったか。その快進撃の裏側にあったのが高校時代に構築した「マンダラアート」にある。2010年暮れに書かれたこの一枚の紙切れが今の大谷翔平さんを作ったのは疑う余地がない。

 「ドラフト1位指名を8球団から受ける」が当時の達成したい目標でどんと真ん中に鎮座する。それを構成する要素として8種類の必要なこと「コントロール」「キレ」「スピード160km」「変化球」「運」「人間性」「メンタル」「体づくり」とある。さらに「コントロール」を手に入れるため8種類の手に入れなければならないこと「インステップ改善」「体幹強化」「軸をブラさない」「不安をなくす」「メンタルコントロールをする」「体を開かない」「下肢の強化」「リリースポイントの安定」。目標に到達するために、徹底的にレゾリューション(解像度・粒度)をあげているのがわかる。16歳の冬のことだ。

 筆者が「マンダラアート」に出会ったのは2011年。3月11日に東北を情報で支援する「助けあいジャパン」を民主党政権下の内閣官房とともに開始した。この時欠かせない存在と出会った。ビジョンハッカー集団の「Hack for Japan」だ。東日本大震災に対し、自分たちの開発スキルを役立てたいIT開発者を中心としたコミュニティ。彼らの技術が地域やボランティアと連携し、輝いた。3月12日に集合場所に代表団体の関治之さんがいた。この時に関さんが開発の指針として使っていたのだこの「マンダラアート」で、プログラムを組んでいくには、情報を繋ぎ込む先を特定してからでないと機能しない。後にも先にも進めない。一度失った町を復興させるにもどんな姿にしたいのか?それを構成する8種類。さらに8種類と分解していく。海の向こうのプログラマーから伝授されたやり方だと聞いた。

 夢を実現したいのは誰もが同じだ。それにはまずレゾリューションを上げる作業が必要だ。そしてそれを一つ一つ丁寧に攻略していくこと。途中でうまくいかなくても、何度でも挑戦すること。それを世界レベルで証明してくれたのが大谷さんなのだ。大谷さんの「マンダラアート」には他の人のものにはないであろう特徴がある。「運」「人間性」の項目だ。ここに記しておくことにしたい。

「運」=「ゴミ拾い」「部屋掃除」「審判さんへの態度」「本を読む」「応援される人間になる」「プラス思考」「道具を大切に使う」「あいさつ」

「人間性」=「愛される人間」「計画性」「感謝」「継続力」「信頼される人間」「礼儀」「思いやり」「感性」

 大谷さんが世界であれほど愛されるベースボールプレイヤーになったのは、決して偶然ではないことを教えてくれている。

参考資料
「ご飯 夜7杯、朝3杯」大谷翔平が10年前に書いた、81個の"マンダラの約束"プレー中なのにゴミ拾いをするワケ
Code for Japan 


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