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うわじま きさいや広場

じゃこ天が美味しいか美味しくないか、という観点から言えば、現地までわざわざそれを食べに行った私は断言できるのだけれど、間違いなく美味しい。

愛媛県宇和島の、日本に、いや世界に誇るべき郷土料理で、誰もが是非一度は味わってみて頂きたい素晴らしい名物だと思う。



しかしながら、美味しい美味しくないの話ではなく、事が「貧乏くさい」かどうかについてはちょっと考えてしまう。
貧乏くさい食べものって何だろうか。

件の知事の発言の詳細を読むと、道後温泉での知事会の席で、メインディッシュ、鉄板、ナイフとフォーク、ステーキだと思って蓋を開けたら300 円のじゃこ天が出てきた、という趣旨なので、美味しいとか美味しくないとかの話ではなく、貧乏くさいと感じたから四国の食べ物をくさした、という印象である。

たとえ万が一、彼にとっては好みの食べ物ではなかった、美味しくなかった、口に合わなかった、というならば、黙ってそれ以上口にしなければいいだけであって、ああいった趣旨の発言を、公の場でしてしまうというのは一政治家、地方自治体の首長、そしてひとりの人間としてみても甚だ品格に悖るし、他者が大事にしているものへのリスペクトの欠如、食に対する文化的な思考も基本的に持ち合わせていないようだ。


あの宇和島の穏やかな海を眺めながら、日本には色々美味しいものがあるんだなあ、素晴らしいなあ。と思った事を懐かしく思い出す。


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