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QCの活性化のために行った施策

先日、全社のQC事例発表会が行われました。大きな成果につながった改善や、力の入ったプレゼンテーションなど、見応えたっぷりでとても充実した時間でした。今回、発表してくれたメンバーには心から感謝です。

そして、全ての発表が終わった後に当社の社長から

「10年前に比べると、内容や発表などが遥かに良くなっていて、大きな効果につながっている」と、嬉しそうな顔でコメントがありました(社長、ホントに嬉しそうだったなぁ~)。

実は、当社のQCへの取り組みは長年やっておりますが、確かに以前は現在に比べ、QCへの熱量が高かったとは言えませんし、やや形骸化していた感じが否めませんでした。

ある時、当社と関係性の深い企業のQC発表会を見させていただく機会がありました。社長の岩波をはじめ、数名で見に行き、そして、その企業のQC発表を見て驚かされたのです。

・効果金額が多額で、改善の規模が大きく経営へのインパクトがある

・発表のスライドがとても工夫されていて、凝っている

・発表者がとても練習していて、ストーリーもしっかりしている

など、自社とは比べ物にならないレベルでした。

感銘を受け社に帰ったあと、社長とQCの活性化の打ち合わせをして、QCのやり方を全面的に変えることにしました。

といっても、ただ「もっと活性化しましょう!」と言っても人が動くわけではありません。むしろ、「もっと活性化しましょう!」的なスローガンは言っておらず、QCが活性化していく前向きな方向にどうやったら人が動いてくれるかと、考えながら仕組みを変えていきました。

実際は細かい施策も含めて多くのQC活性化対策を行ったのですが、今回はその中で代表的なものをご紹介します。

・QC活動を業務とする
過去、QC活動はあくまで「自主的な活動」なので、無給で行われている企業がほとんどで、当社もそうでした。しかし、「会社としてQCを推進するので、業務として取り組んでほしい」という社長の考えから、今まで、昼休みや定時後に行われていたQC活動は定時内に行われるようになり、また残業時間の発表の練習なども全て業務として給与が払われるようにしました。

・QC活動は全員参加でなくともよい
QC活動の定義の中に「全員参加」とあり、それまでは全員参加で取り組んでいました。しかし、現実的には改善活動が得意な人もいれば、改善よりも実務を進めることが得意な人もいます。また、正直「改善しよう!」という前向きな人もいれば、こういった活動に乗り気でない人がいるのも現実です。こうした乗り気ではない人に無理に参加してもらうのは、逆に活動のエネルギーを削ぐことになります。そのため、無理に全員参加で無くとも良く、「改善目標達成にベストなチームで取り組む」ことが可能になりました。

・リーダーは持ち回りでなくともよい
QC活動は毎回リーダーを決めて行われます。過去は「リーダーは持ち回り」という仕組みがあり、前向きでも乗り気でなくとも、必ずリーダーが回ってきていました。しかし、当然、乗り気でないリーダーの元ではチームが活性化することも無く、結果は出ません。そのために、リーダーを無理に持ち回りにしなくても良い制度にしました。結果として、現在人数の少ないサークルなどはどうしても毎回同じリーダーになっていますが、正直その方が結果は出るなぁという印象です。また、持ち回りではないため、意欲のある若手が抜擢され、結果としてリーダーポテンシャルが発見されるなどの良い効果につながっています。

・管理職が積極的に関与するようにする
今までのQC活動は「メンバーが自主的に」行うものとして、管理職以上は関与せず、部署メンバーのみで行われていました。ただ、管理職が関わらないものは、決済の関係から大きな問題解決にはつながりませんし、部署を超えることがしにくく、テーマが小さくなりがちです。そこで、逆に管理職に積極的に関与してもらうために、「管理職には部署のQC活動を通して総額毎年○○万円以上の改善を行うこと」がミッションとして課されることになりました。これにより、管理職は積極的にQCに関わらざるを得なくなり、結果としてメンバーと管理職が協力したり、管理職同士が協力して部署の垣根を超えたテーマが作られたりと、より本質的な問題解決が行われるようになりました。自分も管理職なので、最初は達成する金額の大きさに(自分で設定しておいて)「おお・・・・」と思いましたが、運用から数年経過した結果、どの部署も設定金額をはるかに超えているので、やれば出来るもんですね。(ちなみにこれ以上目標金額を上げても、既に各管理職がかなり前向きに取り組んでいて、あまり意味は無さそうなので今のところ上げません)

これ以外にも、色々変更を行い、今の活性化につながっています。

実際、こうした運用に変えた結果、給与の支払いは増えましたが、それ以上に改善された効果金額が遥かに大きく、また若手メンバーが管理職と共にQC活動に取り組んで、スケールの大きな問題解決に取り組み、全社で発表する経験が、メンバーの成長につながっています。

いわゆる一般的なQCの進め方とは、現在の当社のQCは違うかもしれません。しかし、そもそもQCの手法だって自社に合わせて「KAIZEN」されて良いと思うんですよね。

ライト光機はこれからも、自社に合ったQC活動を進めていきます。

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