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階級、権力、定住

遠い昔に
小学校の低学年の頃より、クラスや学年、分団にはリーダーや一目置かれる存在の友達がいました。
それは、どんな子供達だったでしょう? 勉強、成績が良い子? スポーツのセンス、運動能力が高い子? 先生の態度が少し違っていた子?    場の雰囲気を作れる子? 等々が複数解で思い浮かぶことでしょう。   そして何となく、その子達には、そうか!と合点のいくお父さんやお母さんやお家の存在が見えていました。

発生、権力
確か、ピエール・ブルデュー(フランス社会学者)著「ディスタンクシオン」によると社会階層は、本人の経済資本(所得、金融財、相続財等)と 文化資本(学歴、職業、趣味嗜好等)を分類軸にすると、大まかな同一グループ傾向が見られ、世代を超えて相続されていく、といった今日、社会的課題ともなっている教育階層論にも通ずる提示がされて久しいことです。  子供時代のリーダーや大人時代の社会階層からは、何となく権力の匂いを感じる人も少なくないでしょう。
私達に係る権力はいつ発生したのだろう?

定住1
マルクスは資本主義の中に人間の持つ権力構造を看破しました。
地主(土地所有者)、資本家(経済資本、株式保有者)の再生産行為が、 やがては人(労働者)の商品化をもたらすであろうとする、それです。
今、私達は、当たり前のように、一箇所に定住し、暮らしています。   人類史的には、ほぼ1万年前からの生活様式です。既に分かっていることですが、縄文期は、主に定住式狩猟採取期です。弥生期は、主に定住農耕期です。縄文から弥生に時代が移行する大きな特徴として、人口の急激な増加があります。人口の急増=食料の急増=イモ、木の実、動物から米、穀類へのシフト=保存食、備蓄化へのシフト。といえましょう。
米や穀類は狩猟に比べ、計画的に再生産出来る。つまり生産管理する為には、定住していた方が合理的となる。そのためには土地を所有する。土地からは米等が出来、蓄えられる。そして更に土地を所有しようとする。   すると、持つ者、持たらざる者が出てくる。持つ者は更に、持たざる者は 持つ者に・・・。といった階級的な構造が生まれる。と言えましょう。

定住2
私達の当たり前、私達の社会は、定住によって権力が発生するようになったと言えましょう。
私達が味わう、小学校時代の感覚は、私達が定住した事に、はるか遡るとも言えましょう。
ただ、定住といっても農耕ではなく、狩猟、採取の時代もあります。
この時代(狩猟、採取)から既に権力、階級の準備がされていたのか? 
権力の発生し難い社会システムを持とうとしていたのか?
興味のあるところです。

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