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「欅 ぼかし椀」(「ミーユエ~王朝を照らす月」)

さて今日も、山中の作家、木下富雄さんの作品です。

こちらは、ぼかし塗りと言いまして、黒から朱、朱から黒への色の移り変わりが楽しめます。

やや大きめサイズですので、具がたっぷりの汁物に、ちょうど良いかと思います。

詳しくは、当店のホームページから、どうぞ。






さて、今度は、「ミーユエ~王朝を照らす月」という中国時代劇を見ました。

2015年の作品で、出演は、スン・リーとホアン・シュアン。

スン・リーが演じているのは、秦の始皇帝の高祖母であるミーユエ。

楚の国に生まれたミーユエが、いかにして秦で権力を握り、後に始皇帝が天下を統一する礎を築いたかが描かれます。

楚の国の王と側室との間に生まれたミーユエは、王妃に命を狙われながらも自由奔放な娘に成長します。

そんなある日、同盟を結ぶため、王妃の娘ミーチュと秦王との婚姻が決まります。

この国にいても未来は無いと思ったミーユエは、王妃の娘でありながらも、心優しいミーチュの輿入れに従って秦の国へ行くことにします。

最初は、単なる侍女でいるつもりだったのですが、気の強いミーユエは、すぐに後宮の争いに巻き込まれ、命さえも危うくなります。

ミーユエは、後ろ盾を得るために仕方なく秦王の妃になるのですが、秦王は、聡明な彼女に夢中になってしまいます。

王を奪われ、徐々にミーユエに恨みを募らせていくミーチュ。

そのため、秦王が崩御するやいなや、ミーユエは、辺境の国に人質として送られてしまい・・・。

皇帝に寵愛を受けるも、皇帝が亡くなると即追放され、さんざん苦しみを味わうも、結局は復活し、最高の権力を握る。

ファン・ビンビンの「武則天」と全く同じ筋なのは、驚きましたけど、でも、これはこれで十分面白いですね。

俳優も、みんな良かったです。

スン・リーは、やっぱり存在感がありますし、ミーユエをずっと想い続ける青年を演じたホアン・シュアンも、ちょっと線が細いですが、二枚目です。

最初は、本当に優しくて可愛らしい公主だったのに、後宮で揉まれているうちに、段々と邪悪になっていくミーチュを演じたリウ・タオも上手い!

でも、ラストがよく分からなかったですね。

秦で最高の権力を持つ宣太后となったミーユエが、楚人の人形を作った職人に向かって、「髷の結い方が違う。」と指摘するところで終わるのです。

一体どういう意味だろう?と思ったのですが、ちょっと考えたら分かりました。

結局、秦によって楚は滅ぼされるわけですが、でも、それは、統一国家を作るためであって、祖国の心を忘れたわけではないんだよ。

ということを言いたいのだと思います。

「宮廷の諍い女」に比べたら、大したことないんじゃないかな?なんて思いながら見始めたのですが、これはこれで十分面白い作品でした。

未見の方は、ぜひどうぞ。



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