応援してくれる人と直に接することのできる場所
日本女子サッカーのプロリーグ、WEリーグ発足にあたり、プロサッカー選手となった私ですが、
つい最近までは、会社員として働きながらサッカーをさせていただいてました。
いろいろと必要な手続きをし、プロ選手に時代の流れがさせてくれました。
非常に有難いことです。
しかし、これまで職場で働かせていただいていたことも非常に有難いことです。
雨の日でも練習するんですか?
これは私が以前勤めていた職場の方に聞かれたことです。
他にも、
「毎日練習するんですか?」
「何時間練習するんですか?」
「サッカーって何人でするんですか?」(この質問はさすがにビビった)
など、いろんな質問をされました。
サッカーというか、スポーツにあまり関わってこなかった方たちも多くいたので、こういったことが気になる(知らない)のだなと、体育会出身の私からすると当たり前が違くておもしろかったです。
「雷が鳴らない限りは、雨でも外で練習しますよ〜」
と、答えると、よく驚かれました。
今日も練習頑張ってね
職場の方々と会話を重ねる中で、
「今日も練習頑張ってね!」
「明日は試合?」
などの声をかけていただくことが増えました。
普段練習があるため、少しの時間しか働かない私(たち)のことをどんなふうに思っているのだろう?少しでも職場に貢献できているのだろうか?
そんな気持ちを抱えて仕事をしていたので、サッカーをしていることを気にしていただけることが嬉しかったし、何よりサッカーをしていることを認めていただけたような気がして嬉しかったことを覚えています。
次の試合はいつ?
「試合ってどこでしてるの?」
「次の試合はいつ?」
そこまでサッカー文化のなかった職場の方がこんなことを言ってくれるようになりました。
こんなに嬉しいことはありません。
働き始めてから、職場のおba...お姉さん達が試合を見に来てくれるようになりました。
子どもを連れて、私の背番号のユニフォームを着て。
「試合頑張ってたね〜」
「この前の試合、1-0だったね」
こんなふうに練習だけでなく、試合をすることや試合結果を気にしてくれるようになりました。
もし、大学を卒業してすぐにプロサッカー選手としてのキャリアを歩んでいたら、こんなふうに応援していただけることはなかったです。
職場の方の支え
これまで、多くの女子サッカー選手の勤務先は、チームのスポンサー会社でした。(WEリーグ以外や契約上働く選手ももちろんいるが)
チームが斡旋をしてくれて、働かせていただいていました。
働かせていただいていたけれど、今思うと、自分を応援してくれる人(会社)と直に接することのできる場所だったんだなと。
会社がスポンサーとなりチームを支えてくれているということは分かっていたけれど、そんな大きな話やお金のことではなくて、職場の方が普段仕事を教えてくれたり、助けてくれたり、そういった支え(応援)の数々を直接受け取ることのできる場所だったんだと思いました。
また、接客業ということもあり、私を全く知らない人に知っていただく機会でもありました。知らない層にアプローチすることは、すごく難しいことです。老若男女訪れる中で、
「なぜユニフォームを着てるの?」
から始まる会話は、絶好のチャンスだったんだなと。(上半身ユニフォームを着用して接客をしていました)
単なる社会経験ではない経験をさせていただいていて、こんなに有難い場所はなかったと今改めて実感しています。
...
これまで関わってくれた方々への感謝は絶対に忘れてはいけないし、これからも応援していただけるように、あの選手はここで働いていたんだよとプチ自慢をしてもらえるくらい、結果で恩返しをしたいと思っています。
次お会いするときに
「頑張ってるね!」
と、言っていただけるように。
このような場ですが、職場でお世話になった方々、職場に会いに来てくれたファンやサポーターの方々、私から商品を買っていただいた方々、ありがとうございました!
次は、スタジアムでお会いできることを楽しみに頑張ります!
石田みなみ
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