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老人のボヤキにさようなら

「歳取ると、耳が遠くなってねえ。嫌になっちゃうよ。」

こんなことをボヤく年配の方は多くいるかもしれません。

歳を重ねる中で、物理的身体の老化により耳が遠くなるのは必然的なことと言えるかもしれませんが、実際のところ、100%年齢のせいとも言い切れません。

基本的には自分に興味のないことや都合の悪いことには耳が働かなくなるのです。

散々耳が遠いと言いながら、お金の話や誰かの悪口になると、突然耳が大きくなる年配の方々がいます。これは年齢の話ではなく、どれだけ本人にとって興味があるかないかの話です。

歳のせいで耳が遠くなったとか、物忘れがひどくなったとか、こう言ったことはただの思い込みにすぎない場合があります。

ある実験で記憶力を測るリサーチが行われました。

20代の若者世代と、70代80代の一般的に高齢だと思われる世代の2つのグループにある同じタスクをさせます。そのタスクは指定した時間にメールの返信をする、という至って簡単な作業です。

ここで期待される結果は、若ければ記憶力もいいはずなので、20代の若者世代のグループの方が成績がいいはずです。

しかし、結果は高齢世代のグループの方が断然成績が良かったのです。

若い世代グループは単純に忘れていただけでした。それに対して高齢世代は、自分たちは物忘れがひどいからと思い、タイマーやアラームなどを使ってしっかりとタスクをこなすようにしていたことがわかったのです。

この実験からもわかるように、歳をとったからというだけで物忘れがひどくなるとは言い切れません。

何が問題かと言えば、興味を持たないことや、都合の悪いことを避けることによって、年齢に関わらず人は新たな知識や情報を遮断してしまうことがあるということです。

人間の脳は死ぬまで学習することが可能であることがわかっています。この事実を考えれば、年齢に関係なく好奇心を持ち、新しいことを学ぶことができるはずです。

なので私はいつも、趣味を持つことはとても大切なことだ、と考えています。

趣味は、新たな挑戦や楽しみを提供してくれますし、日常のモチベーションを高めてくれる貴重な要素です。

何歳になろうとも趣味を持つことの重要性は変わりません。年齢を超えた学習意欲と共に、自身の興味や情熱を追求することで、人生の質を向上させることができるからです。

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