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隠者のその後

コンセプト(仮)
宝石を内に秘めた隠者
が決まってからのことをいくつか書きます。


気持ちの変化

自分でも不思議なのですがまず気持ちに変化が起きました。なんとなく日々の生活が楽しくなりました。
なぜなのか。

実は隠者=世捨て人という字面を最初に目にしたとき、「捨てちゃった!!(世を)」と私の心の中のハチワレ(ちいかわ©️ナガノ)が言うのが聞こえました。
ちなみに私の憧れの人はちいかわのうさぎです。好きなのはくりまんじゅうなんですけど。

そもそも自分にとってファッションとは、社会性=他者との関わり、だったはずなんですが。
世を捨ててどうする! 社会性皆無! どうファッションに落とし込むんだ!!

そうは言ってもまずは内面、ありのままの自分に名前をつける作業が私の場合は必要だったようです。
そうして自分のアンダーグラウンドを白日のもとに晒したのが冒頭のコンセプトなんですが、名前をつけたら不思議なことが起きました。

自分の本質的な部分を、他人に理解されなくても別にいいやと思うようになったんです。

これはヤケクソでも投げやりでもありません。
ファッションで内面を理解してもらうのが目標だったはずのわたくし。一見、目指す方向と逆へ行ってるように見えますが、何故かこれでようやくスタートラインに立てたような気分なのです。

私は糖衣を厚くするにつれ、自分自身を少しないがしろにしていたんだと思います。
でも多分ね、自分の本質や本心を、自分だけは無視してはいけないのです。たとえ他人から見えなくても理解されなくても、自分だけはその部分を掬いとって肯定してやらねばならんのです。
逆に言うと、私さえ私のことを見失わなければ、もし他人に分かってもらえなくても大丈夫なのです!
まあそこが最低のラインとして、自分という何者かを他者に向けてファッションで表現してこうって話なんですが。実は最低のラインにも達してなかったと気付いてしまった。

そのことに自覚的になったら、今まで漠然と感じていた焦りが減り、なんとなくデデーンとした心構えでいられるようになりました。
ファッション以前の変化です。


店舗でお買いものをした

しれっと買ってます

①ブラウンダイヤのネックレス
これはもう仕方ないのです。
私のためとしか思えないデザインだったんですよ。ちょっと翳りがあって美しくて。ジュエリー・アクセサリーは私の中で特別枠……。滅多に買えないけど。
出会いはネットだけど店舗で見せてもらって買いました(ネットショッピングの鬼である私の進歩)。石の個体差があるしね。
購入してから、出かけるときはほとんどいつも着けています。
これとGUCCIのバッグが2022年の象徴的なお買いもの。

②黒のニット M-PREMIER
襟ぐりの処理や袖口のリブ具合が好み。コンパクトかつ体の線を拾いすぎないシルエット。レーヨンポリなので真冬は厳しいかも! インナー次第(店員さん談) 。でもこの黒の質感はウールじゃないからこそかなあ。

これも公式サイトで目を付けて狙いうちで店舗で購入。
エムプルミエ、ひと昔前のOL御用達ブランドのイメージがあったんですがサイト見てみたら素敵でした。自分の持ってた勝手なイメージとはちょっと違ってた。モノトーンが基調でシックな感じよ。
一緒に試着させてもらった、首回りと袖口に別布のプリーツの付いたリブニットも素敵だった。自分に余分な肉がなければ買ってた。


試着させてもらった

せっかく街に出たのですから

①agnes b.のバッグ
GUCCIのバッグを買ったらバッグへの興味関心が高まった。
通勤用のバッグを変えたくなって、以前からなんだか良いなーと思っていたバッグを持たせてもらう。
アイボリーとベージュのコンビのバッグ。
やっぱり良い! 思ってたより軽い。好き……。なので、これは多分いずれ購入する……。
バッグには感じの良さを求めてしまうらしい。
店員さんにその日下ろしたホースビットを褒めてもらえた。

②マルジェラ 5AC
その日にお出かけしたエリア、家からいちばん近い小さな都会って感じの街なのですが、そこの百貨店にマルジェラのバッグを置いてるって知らなかったのです。(バッグ売場にセレクトのコーナーがあった)
ネットだと直営店の情報しか出てないのかも。
たまたま見かけて思わず興奮してしまいました(初の生5AC)。気になるあまりドキドキを悟られたくなくて思わず1度素通りし、戻って持たせてもらった。
うお~可愛いしお洒落だ!
お洒落だし可愛い!!
でも私にはやっぱりホースビットだ!
ということで気が済んだ。
私が持つとミーハーな気持ちで持ってるのが何故か透けて見える感じ……。不思議。

③ルカ・グロッシの靴

画像はオンワード・クローゼットより

紐がありそうなのにない。一見不思議な感じがするけど履かせてもらうと可愛かったです。
私は扁平足で、足が地面に着地するときにべちゃっと横に広がるタイプ。履き口が深い靴はホールド感があって良い。

④Church's LANA MET/ラナ メット
チャーチのダブルモンクのスタッズ付き。
テンションがその日のMAXに達する。
えー、こんなにバチバチにキマった靴を履いてもいいのかな?? と戸惑うものの、どうも自分の本心は良いと言っている。
服はわりと綺麗め……。靴はバチバチ。唐突? でも意外と違和感ないような?? というかそのギャップが嫌いじゃないというか、むしろ得体の知れない感じがコワくて好きかもしれん。

ところでダブルモンクのストラップって、文字通りストラップなのですね。
片足ふたつ、両足でよっつのストラップ……。
店員さんは「足に馴染んできたらストラップ外さなくても履ける」と仰っていたが、それってスニーカーの紐を毎回結ぶか否かみたいな話だよなあ。
外さなくても履けるとしても、絶対に毎回外した方が、靴にとっては良いのだろう……。美しい靴を履くためなら面倒臭さにも耐えられるのだろうか。

お値段のこともあり、ひとまずは保留です。
自分的に、靴は糖衣に寄せなくても大丈夫と分かったことが収穫。
選択肢が広がっちゃうな! うひひ!


ポイントカードを作ったよ

百貨店のポイントカードを作りました。

その日の私の装い、
23区のブルゾン、ラ トータリテのレースタイトスカート、オデットエオディールのクロコの型押しローファー。

I bought everything online.
わたしはすべてをネットで買った。

すべてをネットで解決しようとする女、それが私だった。
お洋服の購入も然りです。
各種ECサイトの返品条件を頭に入れ、店舗に行かずに済むなら送料も返品の手間も厭わない……それが私。
そうなったのは自分が販売の仕事を始めてからのことだ。原因はそこにあるのだろうが、それについての詳細はまた別の機会に掘り起こそうと思う。(なお現在は販売職は辞めています)

そんな私が百貨店のポイントカードを作りました。
できる限り実店舗でお買いものをしようという密かな決意の表れです。

というか、今まで「お持ちですか?」とは聞かれても「作りますか?」とは聞かれなかった……なぜだ。ショップ店員はショップが入ってる商業施設のポイントカードとハウスカードの獲得をするようムチ打たれるもんじゃないのか(実体験に基づく偏見)。
作ってみたら「今まで作らずに買いものしてたことを勿体なく思ってしまう」という、かまいたちの漫才(タイムマシーン)みたいなことになってます。


実店舗でお買いものと試着をしてみて思ったけど、私は「お買いもの筋」みたいな筋肉が圧倒的に衰えてるわ……。
勘というか嗅覚というか、自分の好きそうなものへ向かうセンサーが鈍りに鈍っている。
あと単純に場所が分からん!笑
これは現場(店)へ足を運んで鍛えるしかないのでしょう。慣れるまでは要下調べだ。


そんな感じです。
隠者はまあ、静かですね。隠者なのでね。
でも妥協は許されない雰囲気ですね。

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