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頑張らない理由を探している

いつだったか、僕は「逃げ専」を自称していました。
読んで字の如く、逃げることを専門としている人間です。
あらゆるものから逃げることで最終的に得をしてやろうという理念のもと、実際に色々なものから逃げていました。
一応ルールがあって、「最後に勝ちを拾うため」の手段として逃げを恥じない、むしろ積極的に使え、と定めていましたが、まぁそんなことを言う奴が大局を見て行動を選択できるわけがなく、ただただ逃げるための口実にしてましたね。

流石にもう「逃げ専」を自称することはなくなりましたが、その時に培った逃げの手段は手元に残っています。
残っているのは手段だけではありません。
逃げを良しとする精神もしっかり残っています。
その証拠に僕の座右の銘は「努力せずして大成す」ですし、実際、今までめちゃくちゃ頑張った記憶はありません。
現代社会を生きていると学生などは受験だ何だと努力を強いられるシーンがあると思いますがその全てで上手いこと逃げ道を見つけて現状の実力だけでやってきました。
何やらストレス社会と呼ばれる世界を生きている身としては逃げを悪として潰れてしまうことがないのでそれは良いと思います。
ただ、同時に思うんです。
あまりにも逃げを当たり前に考えていないか、と。

男なら、と言うとセクハラだ何だと騒がれることもある昨今にあえて言おう。
立ち向かってこその男じゃないのか。
男だからとかじゃない。
人間、誰しも逃げずに立ち向かわなきゃならない時があるんじゃないのか。

そんな場面がいつくるのかは知りません。死ぬまで来ないかもしれません。
それでも、逃げてばかりはどうなんだ。
俺が目指すカッコ良い男ってそういうのだったか?

このままだと立ち向かわなければならない何かに直面した時に逃げる方法しか知らず、立ち向かう術がないという事態に陥ってしまうのではないか。
現に、僕は努力の仕方を知らない。
どこかで変わらないと時間が経つほど僕という存在の価値がなくなっていくのではないか。
そんなことを危惧しています。

長らく自分の能力には自信を持って生きてきましたが、それが未来でも通用する保証はありません。
世界に立ち向かう必要はないにしても、適応するためには自分と向き合う必要があるかもしれない。
価値なんてなくても良いと言うけれど、あるに越したことはない。
頑張りすぎるのは良くないにしても、怠惰を許すという意味ではない。
今のままではダメだという漠然とした焦燥感だけが燻っています。

ということで頭では変わらなければならないことが分かっているのですが、それを行動に移せるかというとそうではありません。
未だに僕は頑張らない理由を頑張って探しています。
締め切りが近かったからクオリティの保証はできない。体調が悪くなることはスケジュールに組み込んでなかった。気圧が低くて、聞いてない、やる気が、他色々。
結果が伴わないことの理由を無理矢理にでも探して、改善しない。
中学で運動能力の限界を悟り、高校で地頭で理解できる限界を悟り、大学で知見の狭さを知り、何度も自分が天才ではないことを自覚したはずなのに、まだどこかこのままでも通じると思っている。
何者にでもなれる気がしていた子供から、現実を見て目指す場所を絞ったのに、それにすらなれるか怪しい。

なんだか苦しくなってきましたね。

生活水準が上がると元の暮らしには戻れないと言います。
僕にとって、精神的に大変だった中学時代、ひたすらに忙しかった高校時代に比べると大学に入ってからの暮らしは努力を必要としない怠惰なもので、言ってしまえば「良い暮らし」をしています。
僕は今後、努力を取り入れた生活をすることができるんでしょうか。不安です。

このまま根拠のない自信を抱えたまま凡百に埋もれて死ぬのか、苦しくても努力をするのか、あるいは本当の意味で心を入れ替えるきっかけになるような痛い目を見るのか。
いずれにしても、苦しい未来は避けられない。いや、もしかしたらその苦痛からすら逃げてしまうのかもしれませんね。

はい。ということで不安を吐露するだけの回でした。

大丈夫です。僕は元気です。
別に病んでるとか、そういうことはありません。
なんだかんだ今は楽しいし、食べ物は美味しい。
未来だってその場その場で楽しいことやって、美味しいもの食べて、色んなものを諦めてしまうかもしれませんが、幸せでいられる自信があります。
根拠はないけれど。
未来に絶望しているわけじゃない。
環境には恵まれているんです。
だったら何も問題はない。

ということで、無理矢理明るく締めたみたいになってしまいましたが、本当にこれは本心からの言葉です。
楽観主義を舐めるな。
僕はこれからもちゃらんぽらんへらへらと生きていきますよ。

それでは、また。

写真はナポリタンです。
前に記事にした後も研究を続けて、自分の好みど真ん中のナポリタンを探っています。
これは80点。
作る度に明確に改善点が見つけられるので、それを都度修正していく感じですね。
今度はピーマンの切り方変えてみます。

Next→次を書く自分。

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