見出し画像

❶ 情報発信と意見収集の手段を見直そう

こんにちは!石塚計画デザイン事務所(通称「石デ」)の3代表の一人、ベレー帽の千葉です!なんでも模造紙に書いちゃうのが得意です。

前回の記事で、コロナ禍の参加の場づくりについて、下の図中の❶〜❹の4つのアプローチを行いました!という話をしました。ここからは、4つのアプローチを4回に分けて解説していきます。

今回は『情報発信と意見収集の手段を見直そう』についてです。

情報発信という視点では、オフラインでは紙媒体の情報誌・ニュースレターなどの届け方を、オンラインではホームページだけではなく多様なSNSや動画コンテンツの活用を通して、いかに個人に情報を届けるか?という話をします。

意見収集という視点では、対面でのワークショップでの対話やヒアリングの開催が難しくなったコロナ禍に、いかに市民の意見を集めることができるか?ということが求められ、アンケートやオープンワークショップの活用がこれまで以上に必要になったという話をします。

コロナ以降の参加の場づくり体系図cs6ol

なんでも中止に!
情報を届ける事も難しかった最初の緊急事態宣言期間

この記事を公開した2021年4月末、東京では3回目の緊急事態宣言が発令されました!改めて私たちが取り組んできたこの1年間のノウハウをご紹介していきますので、これからの対策に活かしていただけると嬉しいです。

ちょうど1年前の最初の緊急事態宣言の頃を思い出すと、ワークショップやイベントの中止が続きましたよね。
地域によっては町内会・自治会の回覧板がストップし、行政からの情報が届きにくくなったという問題も起こりました。町内会の掲示板を見ると、掲示されている複数のチラシの上に全部「中止!」と書かれていたりして、せっかく企画して、多分ギリギリまで実施するかどうか検討したのにできなかったー!悔しいー!!という辛い心境が伝わってきて目頭が熱くなりました。
こういう時だからこそインターネットでの情報発信が重要になるのですが、ホームページに情報を上げただけでは、そこへ情報を取り来てもらわない限り情報は届きません。
コロナ禍こそ、市民への情報発信・意見収集の手段を見直し、多様な主体にリーチする方法、市民から意見を集める受け皿を広げていく必要がありました。

紙の情報をいかに手元に届けるか?

ワークショップが開催できない時こそ、紙の情報誌(ニュースレター)で、市民にまちづくりの情報を届けて、市民からの声を集めることが改めて重要になったと感じます。とは言え、昨年は感染対策で町内会・自治会で回覧板を回すのを中止している地域もあり、どうやって手元に届けるのかを考える必要があります。公共施設のチラシラックまでわざわざ情報を取りに来てくれる人がそんなにいるとは思えませんしね。

こういう状況では、対象地区が限定されているならポスティング新聞折り込みなどの選択肢があります。ちなみに、ポスティングでは、私は実際に利用したわけではないのですが、ネット印刷のラクスルのサイトではエリアや部数を指定するとすぐ金額が算出されるのですごいな!と思いました。エリアや部数を指定するとすぐ金額が算出されるのですごいな!と思いました。コロナ禍は、予算を組んでいない出費が次々と発生するので、金額がすぐ見える化されるのはありがたいです。

また外出を自粛している状況とはいえ、家の近所を歩くことはあるでしょうから掲示板にケースをつけてニュースレターを取り出せるようにするとか、掲示板にニュースレターの裏表を貼らせてもらうというのもいいでしょう。

また、いかに意見をもらうかが大事です。双方向のコミュニケーション手段として紙面に切り離して投函できるアンケート葉書を設けたり、QRコードからオンラインのアンケートフォーム(石デはGoogleフォームを利用)へ誘導することも有効です。Googleフォームなら、自動集計もできるので本当に便利です。
アンケート葉書をつける際には、料金受取人払いの手付きをしておくことを忘れずに。

画像3

無人のオープンワークショップ

オープンワークショップ(オープンハウス)とは、開かれた場にパネルなどでまちづくり情報を展示し、そこに訪れた人にシール投票やアンケートの記入、ヒアリング等に応じてもらう手法と石デでは定義しています。お祭りのようなイベントに出張して実施すれば、1日で1000人を越える参加を得ることもできる手法です。

コロナ禍では、公共施設に無人のオープンワークショップコーナーを設けました。イベントに出張するものと違って、無人なので多くの反応を得ることは難しいですが、長期間設置することにより意見を集めることができました(具体的には3箇所4ヶ月間設置してシールは350枚程度、アンケートは100件程度でした)。
説明資料を手に取ってもらえるようにしつつ、パネルにはシールを自分で貼ってもらうようにし、アンケートに回答して自分で箱に入れてもらうというセッティングで、アルコール消毒も自分でしてもらいました。

なお、無人のオープンワークショップは、それを「設置する場所」に関係する内容の場合は一層効果があると考えます。石デが実施したのは、施設の建替に関する情報提供と、建替後の施設に欲しい機能を聞くパネルを設置したので、「ああ、今いるこの施設のことなんだ!」と思ってくれた人がシールを貼ってくれたのだと思います。

画像3

インターネットでの発信は合わせ技で!

多くの人々が外出を控えている状況では、インターネットでの情報発信が一層重要になりますよね。

昨年度のシンポジウムでご一緒したNPOは、コロナ禍をキッカケに、情報発信の手段をFaceBook、LINE、Twitter、Instagram、YouTubeチャンネル、Zoom講座と一気に広げたそうです。すごいですね!
新しいことをいくつも同時にはじめるのはとても大変なことだと思いますが、「誰も取りこぼさないように情報を届けなきゃ!」という使命感で頑張ったのだそうです。もちろんこれだけの発信を一人で担うのは大変なので、スタッフの中で担当を決めて手分けして進めたのだそうです。
ちなみに、そのNPOが対象としているのは子育て世代だったのですが、一番反応がよかったのはLINEだったそうです。

私の周りの市民活動団体や、まちづくりに関わる人は比較的FaceBookをやっている人が多いとか、石デを手伝ってくれている学生さんはInstagramを使っているとか、SNSごとに利用者属性が違っているので、届けたい層が多岐に渡る場合は、複数のSNSを横断的に使った発信をすると共に、それぞれの特徴にあった意見収集を考えることが大事ですね。

石デでは、先ほどのNPOほどではないのですが、コロナ禍にFaceBookページを整えたり、Instagramnoteを開設しました。またYouTubeは、チャンネル上ではほとんど動画が上がってなくて恥ずかしいのですが、実は講座やワークショップなどの動画をたくさん限定公開で発信するようになりました。

配信や動画コンテンツの役割が一気に重要に!

詳しくは別の記事で紹介しますが、Web会議ツールZoomを使ったワークショップやウェビナーの存在や、Zoomと同時にYouTubeやFaceBookなどでライブ配信ができること、実施したワークショップや講座の動画をYouTubeにアップすることで、その時に参加できなかった人も後追い視聴できるということが、コロナ禍で対面のワークショップが開けない状況において、非常に参加の場の可能性を広げてくれました。

コロナ禍以前には、石デスタッフがみんなで動画を編集する日が来るとは夢にも思わなかったのですが、やってみると伝え方の幅がとても広がりました。この人、編集うまい!というスタッフの新たな特技が発見されたりしたのも良かった。今までなら画像で伝えていた情報を、ちょっとした動画にするだけで、グッと伝わりやすくなることもあり、頑張ってでもやってみる価値があることがわかりました。そんな動画の話もまた改めて書きたいと思います。

次回は「❷ オフラインによる対話の場づくりの工夫」についてご紹介します。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?