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カナダ雑記(1)〜バンクーバーでの中古車購入まとめ

こんにちは。KEIです。

最近カナダのバンクーバーで中古車を買いました。せっかくなので購入までの流れをメインに気をつけた方が良い点など細かいTipsを共有しようと思います。筆者は日本でも車を所有していたことはなくド素人で、スタート地点は車種の違いもまともにわかってない感じでした。ただ調べていくうちに購入において気をつけておいた方が良い点など見えてきたのでこれからカナダで中古車を買う人の参考になれば幸いです!以下流れに従い解説します。

1. 車種を決める

これはどこの国でも同じことですが車は色んなタイプがあり自分のニーズに車種を選ぶことが大事です。とりあえず移動手段として車を求める自分みたいな人が気にしておけば良い車種は以下あたりかなと。

セダン
私のように車に詳しくない人が車をイメージした時思い浮かぶTHE車というのがこれ。後述のハッチバックと似ていますが大きな違いはセダンは荷室と後部座席の空間が繋がっていません。用途のメインが通勤通学買い物、よく乗るのが運転手と助手席の2人ぐらいなら車の値段、燃費的にもとりあえずこれかハッチバックでいいと思います。

ハッチバック
最近のプリウスみたいな車です。セダンとほぼ同じですが、天井が少し高く荷室と座席空間が繋がってます。用途もセダンと同じ感じ。セダン、ハッチバックは大人が4人乗ると少し窮屈な雰囲気が出てくる。

SUV
アウトドア向けの車。キャンプとか釣りとか荷物の多い活動をする人向け。セダン・ハッチバックに比べ広々としていて大人4人乗ってても良い感じ。荷室の広さは上記2種に比べて格段に広い。でかいスーツケース2個とか積める。また他車種は前輪2輪駆動が中心だがSUVは4輪駆動のものが多い。4輪駆動は雪道など悪路に強いので積雪量が多い地域はSUVが人気。

ミニバン
親との二世帯とか乗車人数が5人以上になることが多い人向け。大きな特徴としてはSUV以上にごつくて7人分席がある。ただ4人家族とかだとでかすぎだし燃費も悪いイメージ。

私は家族と一緒に乗ること、アウトドアや引越しに使うことも考慮して今回はSUVに絞って選びました。

2.車を探す

基本オンラインで探す。以下サイトをカバーしておけばカナダの市場に流れているものの大部分は把握できます。(同じ車のマルチポストも散見される)

・autotrader.ca (https://www.autotrader.ca/)
・Facebook Market (https://www.facebook.com/marketplace/?ref=app_tab)
・Craigslist (https://vancouver.craigslist.org/)

上記サイトを見ているとわかりますが基本的に車を売っている人はディーラーとただの個人がいます。個人から買うのは色々掘り出し物もあると思いますが、自分または連れ人がある程度車の状態を見れる知識がない場合はリスクが高いです。ただディーラーもピンきりなので後述のCARFAXなど自分でしっかり確認すべきところは確認して自衛するスタンスは大事。

またある程度具体的に欲しい車が決まってきた時、車のレビューや故障・リコール情報が記載されているサイトがあるので見てみると良いと思います。悪い情報ばかり見ているとどの車も悪く見えてきてしまいますが・・・これから出てくる不具合の可能性を知っておくのは大事です。特に修理が高くつく不具合の報告例が多くないかをチェックするのは重要。

・レビュー (https://www.edmunds.com/car-reviews/)
・車の故障情報 (https://www.carcomplaints.com/)

3.車を選定する

この辺からカナダらしい要素が増えてくるかなと。上記サイトで自分のお目当ての車種、車を検索をしていく。具体的に車を評価する時にこの時足切り要素として絶対に以下の3つを見る。

・価格
・総走行距離
・車の過去の経歴

価格
そのまんまで説明は不要と思われる。autotrader.caで市場価格から見て出品されている車の値段が平均より高いか低いか表示されてるので相場と乖離していないかをチェックする。

総走行距離
走れば走るほど車は消耗する。総走行距離はある程度これからの寿命や故障パーツ発生の多さの目安になる。中古車市場では100000km以下の総走行距離の車を狙う。50000km前後だとかなり良い。この辺の走行距離は自分が売るときの車の価値にも直結してくる。

車の過去の経歴
カナダの車のショップでのメンテ経歴や事故、保険請求の経歴などは記録されておりこれはCARFAXと呼ばれるもので参照できます。CARFAXは車のID、VINというものがわかれば有料($50ぐらい)で購入できます。(CARFAX例: https://vhr-legacy.carfax.ca/en/?id=qikRckqHbuLbffKf98aBC+YBlJ/Ez0iC)

CARFAXは自分で買うよりも販売者に提出を要求するケースが多いです。ディーラーでまともな車を売る気があるとこは要求すればほぼCARFAXを見せてくれるはず。逆に見せてくれないならもうそこで足切りした方が良いレベル。

個人販売の場合は見せてくれるかは半々といったところ。ただ確認は必須なのでどうしても気になる車があるなら最悪自分で買ってでも見ましょう。

CARFAXの内容で絶対に見ておくポイントは以下。

車のタイトル(ステータス)
これはCARFAXじゃなくてもCraigslistとかなら大体投稿に書いてあります。普通の車はタイトルとしてNormalとかCleanと書かれています。気をつける必要があるのはRebuiltタイトルの車。車が大破または水没などして再起不能になった、または盗まれて行方不明になるとSalvageというタイトルになります。こういう車が修理などされ何らかの形でまた売られても良い状態になるとRebuiltのタイトルになります。

盗まれてたぐらいならまだ良いのですが、他の理由の場合は車は表面上の見た目は綺麗でもエンジンとか精密機器の部分に大きなダメージが残っている可能性が大きいです。なので先々の故障率が高くなることが懸念されます。

その代わりRebuiltの車は相場より安い値段で取引されています。ただRebuiltの車を買うと自分が売る時にも苦戦することになるので故障率やこの辺のデメリットからRebuiltの車はよく購入を避けられます。

Lien
端的に言うと車が借金の抵当になっているかどうかです。車を買う時ローンで購入した人が全額払いきらずに車を売るとLienとしてCARFAXに載ってます(ただ購入するCARFAX次第ではLienが載らないこともあるぽい?ので注意)。一応BC州のディーラーは中古車として売るときはLienを取り除かないといけないと法律で決まっているようなので個人よりは安心ですがうさんくさいディーラーもいるので確認しましょう。Lienの記録がCARFAXに残っている時は支払いをちゃんと終えてLienが撤廃されたことの証拠を要求してみましょう。

Lienが残ってる車を買うリスクは車が抵当になっているのであなたが車を購入しても借金の発行元に車を差し押さえられる可能性があるということです。なのでLienが残っている車は基本買わないようにしましょう。個人から買う時は特に要注意です。

・事故と保険請求履歴
その車が過去にどういうダメージを負ったのかの目安になります。Rebuiltまではいってなくてもエンジンが載ってる車前部とかに衝突履歴がある場合は気をつけた方が良いかなと。

ここに記載されている履歴は購入検討時に実際に車を見に行った時チェックする良いポイントになります。

また保険の請求履歴について、過敏になりすぎてもなかなか車が決まらないので目を瞑れる点ではあると思いますが、$2000以上の請求が過去にある場合、車の価値や保険料に少し影響が出てくるようです。(査定などの時にチェックポイントとして含まれている

・サービスを受けた頻度
ちゃんとしたショップでメンテサービスを受けるとCARFAXに履歴が載ります。なのでこの履歴が多い=定期的にメンテされている車と見る一つの目安になります。ただ故障が多いという可能性もありますが、メンテの概要は履歴に記載されているので内容を見てある程度どちらか判断はできると思われます。

・総走行距離
ミスではなくまた総走行距離です。CARFAXのレコードが最後に更新された時の総走行距離はCARFAXにも記録されます。総走行距離はメーターを巻き戻したりいくらでもごまかせるのでCARFAXでもしっかりチェックしてごまかされてないかを見ましょう。

4.テストドライブ

上記のことあたりをクリアして良いなと思う車があったら販売者に連絡を取ってテストドライブを予約する。テストドライブなしでは絶対買わない方が良い。

私はディーラーから買ったので基本ディーラーの想定で。個人販売の場合はこの辺・・・テストドライブの調整から購入、車の所有権移行などの手続きがもろもろめんどいと思います。

現地に到着したら車の外観、エンジンルーム、車の下部など確認して変なとこがないか見る。エンジンルームとか下部は素人が見ても正直よくわからないが怪しい液漏れがないかとか異臭がしないかとかをざっくり見る。(この辺はエンジンをかけた状態、またテストドライブを終えた後にも確認すると良い)

その後は車の中。エンジンをかけたら異音などがしないかも気にしておく。基本的に電子機器やリクライニングなど車のギミックは全て動かしてみる。

チェックが終わったら実際に公道を走りに行く。どれぐらいの時間や距離を走れたりとか走るルートが決まりがあるかとかはディーラーによってマチマチらしい。ただ自分が経験したテストドライブは細かい決まりはなかった。なので大体片道10〜15分ぐらいで行ける所を目標に往復する。ハイウェイを少し走れるルートに行き高速度での挙動も確認した方が良い。なのでテストドライブ前にどこに行くか目処を立てておくと吉。

5.交渉

テストドライブから帰ってくると具体的な交渉タイムに入る。YouTubeでは現金一括払いではなくローンを組む方向で交渉しろという話がよく出てくるが周りの話や自分が経験した交渉ではそこに大きな違いがあるかは微妙なところだった。

車本体の価格の交渉は売る側もガードが固めな印象。ただ価格以外にもオプション(Lifetime free oil change など)をつけてもらったりとか色々粘れる点があるので頑張って交渉してみましょう。ここの交渉カードで強いのはやはり「ちょっと希望と違うから今回はやめときます」なので中古車を買う時は時間的余裕がある方が絶対良い。

また、まだならこのタイミングで車の点検結果も見せてもらうようにしましょう。カナダで良く言われているのは中古車を買う時は販売者ではなく自分で手配したメカニックに購入前に点検をしてもらった方が良い($200ぐらい)とのことです。ディーラーの信頼度などを見て自分でも手配してやるかどうか決めましょう。ただ点検するためには車を借りることになるので調整は結構めんどいと思われます。個人販売から購入する時は間違いなくやった方が良い。

この交渉フェーズあたりからディーラーはDepositの支払いを要求してきます。Deposit支払いをすると基本的にキャンセルしても返ってこなかったり交渉力が激減するので言いたいことや交渉はDepositを払う前になるべく全部出しておくのが良いかなと思います。

車自体の価格の交渉が終わるとFinancingの担当に繋がれここでローンするかやWarrantyつけるかなどの細かいプラスアルファの話を詰めていきます。

6.お金を払う

支払いは一部はクレカでできたりするのでできる分はそっちに回してキャッシュバックを狙いましょう。残りのお金の基本的な支払い方法はMoney Order/Bank draftかDebit Cardでの支払いみたいです。

前者は銀行口座にお金があり支払いの受取人と支払い額の情報があれば銀行で発行できます。後者はおなじみデビットカードですが支払い上限リミットがあるので支払いの事前にカード発行元に連絡が必要とのこと。

7.車の登録と保険加入

ディーラーだとこの辺はディーラーが全部やってくれます。保険についてはBC州ではICBCの提供するBasic Insuranceに加入は必須。その他色々オプションで加入できるプラスの保険があります。大体の人は何かしらに加入しているので事前にどういうものがあるのかは見ておくとスムーズかも。

また、オプションの保険についてはICBCではなく他のサードパーティ(BCAAなど)のものに加入することも可能です。ICBCからBCAAに変えたら保険料が安くなったという声もちらちら聞くので両方見積もりを取ってみるのは有効だと思います。ただICBC以外でオプションをつけると保険請求時にICBCとサードパーティ両方に連絡が必要になり手続きが煩雑化するなどのデメリットもあるみたいなのでこの辺は費用対効果を見て考えるのが良いかなと。

ちなみに保険料は新しい車は古い車に比べて基本的に高くなります。$5000の価値しかない車には最高$5000を保証すれば良いですが、$50000も価値がある車には最高$50000を保証する必要があるのでまあ仕方ない・・・。

保険料の評価の重要なファクターとして過去の運転履歴があります。これは日本の運転免許を持ってた期間も通算可能です。日本の英文での無事故無違反証明があると一応履歴の証明になるので日本から持っていくと良いかも。私も持っていきました(結局どこでもいらないと言われる感じだった気がしますが・・・)。日本の免許をBC州のものにコンバートする時に一応見せたかもしれませんが、うろ覚えで申し訳ない。

参考として保険料の他のファクターとしてDeductibleというものがあり、これは保険請求前に自己負担しないといけない額です。$300~$1000ぐらいのレンジでいくつか選択肢があり低く設定するほど保険料が高くなります。ただ運転履歴が長いと低く設定しても大した額の差はでなくなるようです。それぞれの額を選んだ見積もりを出してもらえるのでしっかり聞きましょう。

他には車の用途(通勤通学などに使うか、買い物やレジャー用途のみか)なども保険料に影響してきます。

保険購入における私の参考情報は以下の通り。
・運転履歴は通算15年以上
・コロナでリモートワークなので通勤には使わない(実際一月に6日以内までしか職場や学校に行くのに使ってはいけないということが規約に書かれている。通勤などに使うようになる場合は保険会社に連絡し保険料の再評価が必要)
・車は2012年のHonda CR-V

上記条件で購入したオプションの保険とDeductible、年間の支払額は以下の通り。

Collision(自分の過失で車が壊れた時の修理費保険)
Deductible $500

Comprehensive(自然災害や石が飛んできて窓が割れた時、故意に車を攻撃された時の保険) 
Deductible $300

Third Party Liability(他人に傷害を与えたり物品を破壊した時の保険)
これだけDeductibleではなく補償金額をどこまで引き上げるかで保険料が変わります。$1M, $2M, $3M, $5Mから選択可能。ディーラーオススメは$3Mか$5M。Redditでは最低$2M以上を選び可能な限り最大を取るのが良いとのことです。他者に損害を与えて支払いができないとその後の一生を返済にあてることになるみたいな話も散見されました。

上記を考慮し私は$3Mか$5Mに始めからするつもりでした。見積もりを見たところ$3Mと$5Mに大した違いがなかった(たしか年間30ドルとかのレベル)のでこれは$5Mを選択。

これに加入必須のBasic Insuranceを含め、保険の年間費用は$1900程度でした。ネットを見ると年間$3500とかの人もいてかなり覚悟を決めていたので安心しました・・・。運転履歴と通勤に使わないのが結構大きいのかな?他の人がどれぐらい保険料を払っているかはRedditのこの辺とかで見られます。https://www.reddit.com/r/vancouver/comments/hewbnw/how_much_are_you_paying_for_icbc_insurance/

またICBCはこの2021年の5月から保険の見直しを行うらしく、基本的には保険料が下がることが期待されているみたいです。

以上、雑ですがざっと書いてみました。これからBC州で車を購入する人の参考になる点がありましたら幸いです。もし参考になりましたらスキを押していただけると励みになります!お読みいただきありがとうございました。


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