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韓国BLドラマ「セマンティックエラー」

主演:パク・ソヒム、パク・ジェチャン
2022年 全8話(1話約20〜25分)
いしゃーしゃ的オススメ度:★★★★★❤️
(写真=viki.comより)

もうBLはダメかもしれない。。。と落ち込んでいた。
タイBLは挫折したし、中国BLはツッコミどころ満載すぎて笑うしかなかった。大量に放出されてる韓国BLもどうしようかなぁと思っていたが、本作は急に後半のエピソードが配信されたあたりから、アジアBLファンの間で話題になり、ついには豆瓣ドウバンでも話題急上昇になって驚いた。どうやら韓国でもネトフリで人気のドラマと並んで人気度3位とかまでいってるらしい。
仕事が一段落ついたので、早速視聴。そして一気に観終わってしまった!

大学の先輩と後輩の物語

パク・ジェチャン演じるチュ・サンウはコンピュータサイエンスを専攻する3年生。理性的で、日常生活も論理的思考に基づいて、独自のルーティンを築き上げて生活している。自分のプロジェクトでゲームを制作しているのだが、グラフィックを担当してくれるデザイナーを探していた。

パク・ソヒム演じる4年生のチャン・ジェヨンは、デザインを専攻。イケメンでカッコいいばかりでなく、交友関係も広く、楽しいことが大好きで、大学での人気者。

しかし、サンウが発表したグループプロジェクトのプレゼンテーションで、他のメンバーが何もせずにほぼ全ての作業をサンウにやらせたことを暴露。メンバーたちは単位を剥奪されてしまうが、そこにはジェヨンも含まれていた。

せっかく卒業するはずだったジェヨン、サンウのおかげで留年となってしまったため、サンウを恨み、嫌がらせを始める。ストーカーの如くサンウにつきまとうが、彼のことを観察するうちに惹かれ始める。。。
サンウもジェヨンがウザくて仕方がないが、なんとなくその存在が気になり始める。。。

人間はコンピューターじゃなかった

BLタイプとしては台湾ドラマ『HIStory3:那一天』系のガリ勉優等生とクラスの人気者という組み合わせ。本作では舞台が大学で、先輩と後輩という間柄だが、ジェヨンがつきまとうウザさがハオティンに似ていてかわいい。
サンウもガリ勉系だが、思考回路がコンピューターのようになっており、全ては論理的に存在するものだと思っている。人間も然り。しかし、ジェヨンによって従来の日常生活がかき乱され、何が何だか分からなくなってくる。エラーを連発してしまうのだ。

タイトルの「セマンティック」という言葉は初めて聞いたが、IT用語では

データやコードなどの形式や構造と対比して、人間にとっての意味的な面を表す
IT用語辞典より

という意味らしい。なんだかよくわからないが、まあ要するに、サンウは人間とはデータやコードから成立しているのかと思っていたが、”感情”というものが存在していることに気がついていく。それを少しずつジェヨン、そしてサンウに想いを寄せている女子の同級生ジヒェから学んでいく、そんな過程がとても面白かった。

例えば、劇中でジェヨンが、
「俺と付き合ってみろよ」
と誘うのだが、サンウにはピンとこない。しかし、
「2週間のトライアルはどう?合わなかったら返品可能」
というクーリングオフのオファーには反応するのだ。
ここでジェヨンは「あいつは人間を製品としか思っていない」と落ち込むのであるが、こんな二人のやりとりが本作の見どころで、もう可愛くてキュン死❣️

やっぱり韓国BLはいい!

何度か書いているが、個人的には台湾と韓国のBL作品がお気に入りであるが、今までは結構暗い、ずっしり重い作品が気に入っていた。しかし本作は明るくてポップ、メインの二人も(元?)アイドルでビジュアル的にもとても可愛いし、これはこれで、改めて韓国BLドラマの面白さを見せてくれた。
長さ的にも1話20分前後あるため、2020年より出ている一連のシリーズものより、ストーリーがより充実しているといえる。

そして「ヒョン呼び」。これは韓国BLならではの萌え要素といえるのではないだろうか。中華圏の作品でも「大哥」と「弟弟」が出てくるが、この呼び方は女性でも使える(と私は理解したが、間違っていたらご指摘ください)。しかしヒョンはやはり男性同士ならではということで、BLだとその親密さが感じられて、なかなかいい。本作でもこの呼び方についての二人のやりとりがあるが、他にもこれに萌える人っているのかなぁ。

私は英語字幕で視聴してしまったが、日本でももうすぐ配信されるようなので、気になった方にはぜひぜひオススメしたい一本である。

こちらがColdinというアーティストが歌う主題歌の『Romantic Devil』♫ 劇中で流れてくるとめちゃくちゃかっこいい。



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