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高校生の頃にやった日雇いバイト

おっさん同士で昔話をしていて思い出したのですが、高校生の時にちょっと悪い事を知ってるクラスの友達(不良とかヤンでは無い)に誘われてオフィスの引っ越し系日雇いバイトをやった事があります、早朝に待ち合わせてバイト先の会社に向かうと大きなトラック用の駐車場が有る敷地に事務所とは別の木造小屋が有りそこがバイト用の登録場所だったと思います、そこの雰囲気が物凄くて待機所の中では誰とも目を合わせないおじさん達がベンチに座って黙ってました、友達に「しらんおっさんとは絶対しゃべるな!」と念を押されていたのですがそんな空気ではありません、バブルは崩壊していた時期とは言えまだ残り香がある時代です、高校生でもまだもう少しマシなバイト先があるだろと、早速ビビり気味になってたのを覚えています

登録の用紙を渡されたのですが「絶対に本名を書くな」と言われ適当な名前を書きました、でもココって結構有名な会社の下請けじゃないの?いいの?とキョドりまくってましたが友人が「大丈夫、これでいい、俺は〇〇でお前は△△な」と確認を済ませ△△として雇われる事になりました

大型トラックの荷室に乗り込み天井の明かりも薄暗い中で数十分、扉が開くと都心のど真ん中にあるオフィスビルの前に到着していました、そこには先に到着した人たちが居て段取り良く動いていました、正直「うわっこの流れでどう動けばいいんだ」と焦っていたのですが、一人一人に役目が伝えられ僕はエレベーターに荷物を収めたら一緒に乗って上の階で下ろして戻る係になりました、何度か繰り返すうちに通路に居た社員の人に「いい感じだよ!頼むね」と言われて嬉しくなったのを覚えてます、高校生の頃だとこんな一言が嬉しくて単純作業が楽しくなっていました

お昼は弁当が配られるのですが、結構立派な食事でご飯の容器も別になってる物でした「エレベーターに荷物を入れてボタンを押しての繰り返しでコレ食って良いのかよ」と考えるレベルです、友達にも同じことを聞いて「いいんだよ、くえくえ」とか言ってたのを覚えています、この直後だったと思うのですが少し離れた所からコッチを見て何か言ってる同じ年位の若い子が居ました「同じ金もらってんだからよー」とか良く有るそんな感じだったと思いますが呂律が回ってなくて上手く聞き取れませんでした

「は?」とか言い返す程度にはカチンとキテましたが、友達が小声で「かかわんな」と止めてくれました

ああこれか・・・おっさんじゃないけど喋っちゃ駄目だと言われたっけ

その後、彼は壁に保たれて寝ていました、今思うと「じゃあおめー作業中どこから見てたんだよ!」と言いたくなるあのお兄さんは僕らと何でも良いから喋りたかったのかもしれません

午後も同じことの繰り返しでしたが特に問題も無く終了、確か4時頃に現場を撤収しました、薄嫌いトラックの荷室が何だか戦争映画のワンシーンみたいでチョットいい気分に浸っていました、10人程度の車内を背景にスタッフロールが流れるエンディングモードになってました、そんな時に隣のおっさんが「どうだ、帰りに一杯やんねぇか?」と誘ってきますが空かさず友達が「あっ・・・自分ら高校生なんすよ~」と返した時はタイミングうめぇなぁと関心しました

木造小屋にもどりお金を受け取ると僕らはササッと敷地から出てソコを離れました、これも友人の指示だったのですが金持ってる事を知られてると最悪タカられるそうです、帰りの車内のおっさんもそのつもりだったのでしょうか、友人は多分そうだと言い切ります、今の僕もそう思いますけどねw

実はこの後2回ほどこの日雇いバイトで働きました

でもブツブツろれつが回らない同じ年位のいちゃもん男も

帰りに飲みに誘ったおじさんも

会う事はありませんでした、関わらない事が正解だったとは思うのですが時々思い出すと気になったりします、寂しさなんでしょうか、世間知らずの当時の僕が抱く期待感だったのでしょうか

三回分の給料は当時のコミケで使いました、お小遣いでも無い、父の仕事の手伝い(工事関係)で貰うお金でもない、自分で掴み取ったお金で買う行為は特別な爽快感が有ったのを覚えています。

長文駄文失礼しました。

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