放物線

私はその曲線にいた
か細く頼りない
少し汚れているし
誰もこちらを気にしない
ここから落ちて
叫んだとしても
気にはされない
それでいい
けれど
この緩やかに波打つ線の上に
しっかりと刻む何らかは
どこかの誰かが見つけてくれて
唾を吐かれるかもしれないが
それでも
認めてくれればいいなと思う
その価値ではなく
在ったのだと
化石のように
ともかく在ったのだと

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