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2020年10月3日 立ち止まる土曜日、思い出と繋がる香り、見に行きたい海

天気が悪ければあの日あの頃を思い出してしまい、天気が良ければ良いで、季節の進んだ今日の空を共有することが出来ない虚しさが吹き抜ける。
どうしたって土曜日は立ち止まってしまうということなんだ。

空が高くなり金木犀の香りがあふれるこの季節。
兄の誕生日がこの季節。花の名前なんて知らない父が、金木犀の香りがすると兄が生まれた時のことを思い出すって(兄がまだ生きていた頃から)よく言っていた。

香りと直結する思い出。
年明けすぐは“his”を観に何度も足を運んだ武蔵野館。
自粛明け、やっと映画館に行けると上映スケジュールの確認すらせずに向かって、3階でエレベーターを降りてすぐ、そうだこの香りだ、と胸いっぱいに吸い込んだ。
来月また楽しみに待っていた映画が武蔵野館で上映になる、あの香りと結びつく嬉しい思い出がまた、増える。

劇場の席に座っているのに感じるタバコの香り、石鹸の香り。”ボクの穴、彼の穴“の芸劇の思い出。
タバコは他の舞台演出でもあったけど、石鹸は初めてだった。
2回目に観に行けた5日目8公演目には石鹸は使われてなかった、その後に続いていく上で無い方がよしとされたのだろう。初日のあれは五感で感じることが出来た貴重な経験だった、同じものはない、一期一会の舞台だからこその。目と耳だけでなく、鼻で感じた香り、肌で感じた声や音で振動する空気や雨の演出で上がる湿度、全身で感じるエンターテイメント。

ウイスキーの香り。
LAPHROAIG、買ったはいいけど開けられないでいる。春馬くんの作品と結びつくのか、春馬くんを思う時間と結びつくのか、整理がつけられなくて開けるタイミングを逃し続けている。
プライベートで春馬くんが通った海を見に行きたい。そこで開けられたら言うことない(けどきっとそれは難しい)。色々考えずに海の香りと塩と湿度を感じる風に当たってずっと波を見ていたい。いつかできるかな。

今月25日、また区切りの日がやってくる。
海を感じるらしいラフロイグ、その日には開けられるかな。

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