見出し画像

Rattを殺したもの。

80年代にメタルにはまるきっかけとなったのが、Rattだった。

後にヘアメタルと言われる原因を作ったバンドだったけど、当時はLAメタルだった。ロスアンジェルスという地域で、Motley CrueとかWASPなんかとも人脈があったとの記事も読んだことがある。グランジが出てきたシアトルとか、もっと古くはBritish Invasionのリバプール、Bluesのテキサス、シカゴとか、音楽とその地域とか何かが融合して爆発的に世に出てくという現象は面白い。土地と音楽とそこにいる人物での化学反応ともいえる現象なのだろう。

音楽面でもツインリードのハモリとか、鼻歌できるぐらいメロディアスなフレーズとか、ルックスと相まって分かりやすいところが、いいんだよね。Van HalenとかMichael Schenkerとか、ギターヒーローの系譜とも繋がり、70年代のハードロックの跡継ぎのような存在だった。過去にさかのぼって、いろんなレコードを友&愛で借りてきたもんだ。洋楽ロックの入り口としては最適な存在だったんだよ。

一時はBonjoviに先行して人気も高かったRattだけど、その後の人気の衰え方は寂しかったと思えるものだ。音楽の世界で常にトップでいるということはとてつもなく難しいんだろうけれど、ちょっとひどいよね。ロビンクロスビーさんの死も衝撃的だった。バンドとしては今でも現役なんだけれど、80年代の煌びやかで、イキった彼らにシビれた(死語)おいらにとっては、直視できなんだよな。

で彼らが落ちちゃった原因がBluesだと思えるんだよ。ルックス先行とか音楽がダメとか、いろいろ言われてたもんね。そこで原点回帰とかで、LAメタルバンドのBluesへの傾倒があったんだけれど、それがキラキラルックスの彼らにとっては逆行するような行為になったような気がするんだ。

80年代半ばStevie Ray Vaughanが人気あったし、影響もあったと思う。そうした影響の中でリリースされたWay Cool Jr.がちょっとね。悪い曲じゃあないけれど。。。、という感じで、何か時代が終わったような感じがあった。

アリーナロックが主流となり、USフェスティバルに始まるフェスの隆盛とかでBon Jovi、Motleyがその流れに乗ったのに比べると、Rattの渋さ追求路線はこれに乗りそこなった、そんな気がするんです。

Rattだったら、このデビューEPを聴いてほしいんだけれど、冗談みたいな値段がついている。俺持ってるな。思い出とともに大事にしよっと。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?