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【i.school検定1級】高瀬恭太郎さんに認定モニュメントを贈呈しました!

10月30日にi.school検定1級に認定された高瀬恭太郎さんをi.schoolスタジオにお招きし、認定モニュメントを贈呈しました。
同日は大学生向けのi.schoolレギュラーワークショップ「WS6(day5)」の実施日で、ワークショップ参加者からも温かい拍手が送られました。後日、高瀬さんにインタビューをさせていただきましたので併せてご覧ください。


1.そもそもi.school検定とは?

i.school検定は、一般社団法人日本社会イノベーションセンター(Japan Social Innovation Center, JSIC)が運営するビジネスデザイナー養成講座「JSIC School」・「JSIC Advanced School」での学びの定着と技能を検定するものです。現在は、i.school検定には2級と1級の2種類あります。
i.school検定2級認定者は所属企業(組織)において、自社(自組織)の社員(職員)を対象にファシリテーターとしてi.school流イノベーションワークショップの設計と実施が可能となります(ワークショップ主催者としての有料プログラム提供は不可)。
i.school検定1級認定者は、それに加えて企業(組織)外でファシリテーターとしてi.school流イノベーションワークショップの設計と実施が可能となります(ワークショップ主催者としての有料プログラム提供可)。

2.i.school検定に挑むにはどんな学びを修める必要があるのか?

▶i.school検定2級:
【目的】イノベーションワークショップの設計能力を評価することです。
 ①創造するためのプロセスを重視
 ②アイディア創出ワークショッププロセスの標準化
 ③新規性を生み出すためのアイディア発想アプローチを駆使
これら3つのi.school流メソッドに基づくイノベーションワークショップの設計とファシリテーションスキルを体系的に学べる「JSIC School」全3コースを全て受講された方が2級 に挑むことができます。
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「JSIC school」全3コースの内容
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①組織や業務で活かせるワークショップデザインを4つのアプローチ体験から学ぶ
②ワークショップで活用する事例の収集法を学ぶ
③ワークショップの後半に着目し、再試行設計を行うための総括的分析の方法を学ぶ 

 ▶i.school検定1級:
【目的】イノベーションワークショップのテーマ設定・プロセス設計・ファシリテーション・実施したワークショップの分析/計測能力を評価することです。(検定時には、論文もしくはレポートをご提出いただきます)
 i.school検定2級認定を受けた方が更に学びを深め、社内外でイノベーションワークショップファシリテーターとして活躍するために「JSIC Advanced School」全4コースを受講し、挑むことができます。
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「JSIC Advanced School」全4コースの内容
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①破壊的イノベーションに対する仮説検証の方法論を学ぶ
②イノベーションワークショップのテーマ設定の方法論を学ぶ
③ファシリテーターとしてのフィードバックの方法論を学ぶ
④チームワーク分析の方法論を学ぶ 
※「JSIC School」・「JSIC Advanced School」ともに1コースあたりの学習時間は、3時間×6回=18時間となります。

3.高瀬さんへのインタビュー(2024年11月7日実施)

 Q:そもそも、i.school検定1級を受けようと思われたきっかけは何ですか?

 「JSIC School」を受講する以前から自分でワークショップを実施したり、他で企画されたワークショップにも参加していました。その中で気づいたのは、「ワークショップのデザインやファシリテーションの技能は『これさえ学べば上手くいく』というような正解がない」ということです。JSIC Schoolで学んだことは正解というよりは、体幹トレーニングに近いものだと思います。体幹が備わっているかどうかはファシリテーションを行い、振り返りをしてみることでしか分かりません。i.school検定1級はワークショップの実施とその研究内容で評価しますので、自分の実力がわかると思って受けました。

 Q:今回の研究で最もアピールされたい部分、または重要だと考える知見は何でしょうか?

i.schoolは社会課題を解決するためのアイディア創出を学ぶプログラムです。そこで学んでいるのは、主にイノベーションを起こしたい・学びたい大学生や大学院生、新規事業に関わる社会人などで、そうした志を持った方たちだと思います。
一方、今回の私の研究ではどちらかというとイノベーションとは縁遠い(または強い関心は持っていない)一般の大学生を対象にしている点が異なります。彼ら彼女たちが創造性について考えるための授業に、i.school流のアイディア創出法やワークショップを応用するという研究になっています。
研究レポートでは、学生がアイディア創出の経験を通して創造性について考える授業(プログラム)をどのように組み立てたのか、その実践知をまとめています。(研究レポートはこちらからご覧頂けます)
ワークショップとしては「学びの未来(STEAM教育時代の働く大人の学び)」というテーマでi.school流のアイディア発想を体験してもらい、その体験をとおして「創造性」について考えることが授業の主題になっています。ひとつのプログラムに見えますが、ワークショップと授業を重層的に設計しています。そのためワークショップを俯瞰する《目》と、 学生の実感や疑問といった声を拾う《耳》の両方を合わせるような内容になっていますので、そこをレポートで感じて頂きたいと思っています。

 Q: i.school検定1級に認定された経験を今後どのように活かしていきたいとお考えですか?

これまで様々なワークショップを企画・実施してきた中で、アイディアが出ない人の気持ちや、 アイディアがひらめく時の心の状態に関心をもっています。
自分が良いと思ったアイディアや企画が、他者からの心ない言葉で否定されたり、 見当違いな批判をされたりした経験は誰でもあると思います。それらが呪いの言葉になってしまうと「自分はアイディアを発想できない」「創造性には向いてない」と思い込んでしまいがちで、私にもそういう経験がありました。しかし、アイディアがひらめかない人、創造性がない人なんていないと思います。人がアイディアや創造性に自信が持てるような授業やワークショップに取り組みたいと思っています。
今回の研究のような創造性についての授業を行ったり、機会があれば、i.schoolでそうした講座をトライアルできたら嬉しいです。そうやってイノベーションや創造性の教育にかかわり、学びを社会に還元していきたいと思います。

 Q: i.school/JSICで学ぶ魅力について教えて下さい。

i.school/JSICのワークショップで学ぶと「○○の未来」というかたちで未来について主体的に考える機会が増えていきます。未来はやがてやってくるという受け身の感覚が消えて、未来は自分たちで作るものだという意識が育つのを実感できると思います。つまり、ここで学んでいるのは単なる問題解決の方法やフレームではなく未来を描くための思考であり、そこが魅力だと思います。 

 Q: i.school検定1級(2級)を目指す人に向けたメッセージをお願いします!

「なんとしてもi.school検定1級を取るぞ!」と力(りき)まない方がよいと思います。やや逆説的な言い方ですが、 1級を取ることの前に自分自身が探究したいテーマや問いを見つけることの方が大切だと思います。
じつはワークショップを企画することも、研究テーマを考えることも、それ自体がアイディア発想です。「i.school検定1級を目指すぞ」と意気込んで肩に力が入ってしまうと、途端にアイディアはひらめかなくなります。そうすると受検対策に走ることになります。
まず、ご自身が探究したいテーマや問いをみつけることが重要です。「JSIC Advanced School」ではゼミナール形式でそうしたことを学んだと思っています。

i.schoolレギュラーワークショップ参加者の前で
記念モニュメントを手に一言頂きました。


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