公民連携エージェントができること

行政と民間の連携に、これからの地域課題を解決していく可能性があると思っています。

契約解除に至った西尾式PFIも「民間の力を借りる」ところからはじまったはずですが、うまくいかなかったことは残念です。ただこれに懲りずに、反省点を踏まえて、公民連携事業を西尾市でも進めていけるように、僕は市議として積極的に間に立ち、調整役を引きうけていきたいと思っています。

他所では先進的に取り組んでいる町があって、その1つが大阪府大東市です。入江智子著の『公民連携エージェント』はその参考例として細かな手続きまで触れていて、実務的にも役立ちます。

入江さんは大東市役所を退職して、公民連携のまちづくり会社移りました。入江さんが代表を務める〈株式会社コーミン〉のHPにはこう書かれています。

「なぜ、いま、公民連携が必要なのか?人口減少が進み、自治体の財政難が続くなかでは、 市民や民間が主体となって自分たちが居心地いいと思えるまちを 自分たちでつくっていく、新しい手法が必要です。そのひとつが、公民連携。『民』が投資をするところに、『公』も投資をする。それぞれが単独でサービスをおこなうよりも市民全体の利益になるならば、公と民はいっしょに事業をおこなうのが理想的なのです」

HPには公民連携で改修工事を行った、市営住宅に暮らす人たちを映した映像がありますけど、「市営住宅をこんなふうに変えられるのか!」と驚きました。

それから「全国初!まちづくり会社が運営する基幹型地域包括支援センター」の章も地域福祉の参考になると思いました。

「個人に生活能力があり、心身が健康で、さらにまちの良いところを見つける能力が高ければ、相対的にひとり暮らしの不安も和らぎ、家やまちに対する満足度も上がります。『自助力』と『まちへの興味関心』を上げることはまちづくりや地域包括ケアシステムの構築において根底となるものです」

街の良いところを見つけられるようになることと、街が良い悪いは関係ないと言ったら乱暴かもしれませんけど、良いところを探す意思がはじめにあってこそだと思います。僕の場合は、人と一緒に何か目的を持って行動するようになったときに、そういう意思が芽生えました。

平均寿命が85歳なのに健康寿命は75歳と言われる中で、その差を縮めるという使命感から色んなアイデアを生んでいるのも、公民連携ならではの良い面だと思いました。

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