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アラカン ネパールトレッキングに挑戦

40年前に「人生の洗濯」に寄ったにもかかわらず、目玉のトレッキングは興味ゼロ、優男に騙されてさらに泥だらけになったネパール。それでも日本とは大きく違う文化に優しい国民性のネパールがすっかり気に入り、その後数回通うことになった。優男の友人は、その後知り合って数か月の日本人女性と結婚し、勤務先の六本木のソープランドの受付から、たまに電話をかけてきた。 会話の合間に「60分でよろしいですか」と日本滞在もそう長くないのに流ちょうな日本語で対応をしているのが聞こえた。
彼が日本に移住してきて間もなく、彼の家に遊びに行き奥さんにもお会いした。小柄で控えめそうなこの女性のどこにクリスマスに出会って恋に落ちたネパール人と正月には結婚するエネルギーがあるのだろうと、彼女の細い肩を見た。 今もどこかで幸せでいてくれますように。
 
時は流れ、アラカン間近になって、久しぶりにネパールに行ってみようと思い立った。ネパールと言えばトレッキング。子供の頃から万年体育2で、足蹴く通っていた頃はトレッキングなど全く興味がなかったのに、
年齢とともに健康オタクになるのは抗えない人間の性。ちょっとトレッキングでもやってみよっかなと軽い気持ちで、ネパールの旅行会社に連絡をとり、2泊3日でガイドさんとの初心者コースののトレッキングに向かうことになったのでした。
 
運動神経ゼロとはいえ、筋トレなどの運動は日常行っていて、前年に東南アジアNo.1 トレイルと言われている香港のDRAGONS TAIL を歩いたときは3時間程度を余裕で歩いたので、楽勝と思っていたトレッキング。しかし登山は高校の研修旅行以来、山の上がり下がりを甘く見ていたと言わざるをえない結果となってしまった。初日はもうヘトヘト。ゲストハウスに着いても心臓のドキドキが一向に収まらない。
今回初心者用のコースということでポーターさんはオプション。どうしようか迷った末、ポーターさんなしにしたのがまずかったかも。 バックパックは水もいれて6-7キロくらいで、平地を歩く分には問題なくても、荷物をかついで登り道を歩くのが辛かった。登山経験がない方はポーターさんをお願いしましょう。
 
さらに登山未経験ということは山小屋も未経験。食事時間はワイワイと賑やかでも、宿泊者が部屋に入って静かになると本当に無音。
ネパールの場合、山小屋ではなくゲストハウスで、雑魚寝ではなく個室があるがトイレは共同。年齢があがるとトイレが近くなる。宿についてからお湯を飲んだら心臓のドキドキが収まったので(登山中の水分摂取が足りなかったもよう)そのあともごくごく飲みすぎていたのと、思っていたのと違って辛かった初日に緊張マックスだったのかトイレが近くて、近くて。 しーんとはりつめた無音のなかをギシギシとドアをあけてトイレに何度も行くのに躊躇していると、さらにトイレに行きたくなる。これは思ってもいなかった苦難。翌朝は朝日を見るために未明から登り道を一時間近く登ることになっていて、それを考えるとさらに不安で眠れず。わざわざネパールまで来て何やっているの、と本気で後悔しているうちに朝がやってきてしまいました。
 
結局ガイドさんに「もう無理、絶対無理」と言い張って朝日は拝まず。行程が短くなった分、2日目からは初日とは比較にならないほど余裕でトレッキングを楽しむことができたわけですが、自分がいかに小心もので神経質なのか、再認識しながら見上げたさらにヒマラヤは美しく輝いていたのでした。 
 
   
 
 

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