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日活ロマンポルノ50周年記念、本当にこれで終わるのか?


こんにちわ。こんばんわ。今年の6月より1ヶ月間、ピンク映画館にて初長編映画『海底悲歌』が上映された、新人映画監督の堂ノ本です。

一応、ピンク映画を作った身としては、にっかつロマンポルノは、大きなカテゴリーとして同業種になるわけです。また、「映画」という枠組みで見れば、完全に同業です。そんな私が今回は、タイトルの通り、怒っております。


にっかつロマンポルノ45周年記念について


この2021年に迎える50周年という節目に際して、その5年前、つまり45周年というタイミングで、日活はある企画を発表しました。

それが「ロマンポルノ・リブート・プロジェクト」

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しかも、ただ名前を使って復活させるだけでなく、ルールを化した上での復活です。

①:総尺は80分前後とする
②:撮影期間は1週間とする
③:10分に1回、濡れ場を描く
④:完全オリジナル作品で映画を作る
⑤:製作費は全作品一律とする
⑥:ロマンポルノ初監督を条件とする

上記のルールの中、塩田明彦・白石和彌・園子温・中田秀夫・行定勲という5人の映画監督を招聘し、ロマンポルノを復活させたのです。

このルールだけでも結構テンションが上がったのですが、作品を見てみると、往年の名女優「風祭ゆき」「白川和子」の出演があったり、大トリを担当した中田秀夫の存在(小沼勝の助監督をするなど、実際に日活と縁がある)など、気合入ってるじゃねえか!と言いたくなる企画でした。

しかも、HPを見ていると、この触れ込みですよ。

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挑発的でありながら、自社が持つ”ロマンポルノ”という存在を信じ切っているような真摯的なメッセージだと感じました。

結果、五作品とも見た私は、塩田明彦監督の『風に濡れた女』の間宮さんに、無事惚れまして。満足感を抱えながら、来たる50周年に、想いを馳せていたわけです。

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問題の2021年、50周年記念プロジェクトについて


正直言って、45周年のプロジェクトを見る限り、私にはある大きな期待がありました。それは、リブートプロジェクトでの一つのルールです。

「ロマンポルノ初監督を条件とする」

こうくれば、自ずと期待してしまいますよね。ましてや、5作品の大トリを担当したのは、あの中で唯一の日活社員だった『中田秀夫』です。

「50周年でロマンポルノ経験者の監督を呼んで、本当に復活させる」

それは、ロマンポルノを愛するファンなら、誰もが期待したことだと思います。何せ、50周年・半世紀という節目は、大きなものですし、何より、それができるラストのタイミングが、この50年だと思うからです。


しかし!!

蓋を開けてみれば、なんだこれは!!

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発表された企画は、現在2点のみ

①:記念プロジェクトのポスターデザインを募集
②:50周年記念に50本のタイトルをリリース

確かにわかる。H P上でも、デザイン公募の説明が以下のように書かれている。

”新人・ベテラン問わず活躍の場を提供し、新しい才能を輩出してきたロマンポルノのスピリットを受け継ぎプロ・アマ、性別、年齢、居住地問わず一般からデザインを公募”

はい、ロマンポルノのスピリットを受け継ぎ・・・

もちろん、50周年記念に50本のタイトルリリースだって、ありがたい。初円盤化の映画も数多く含まれているし、ほとんど配信でしかみれなかったものも、改めてリマスターで出たり、ありがたい。


でも、、、、


なんか違う!!

45周年よりしょぼい!!


2021年11月20日、本当の50周年を迎える


だが、まだ期待を持っている。

なぜなら、50周年記念プロジェクトが、第二弾だけで終わるはずがないのだ。しかもコロナ禍だ。色々遅れてるのかもしれない。その上、まだ本当の50周年まであと2ヶ月と少しある。

『団地妻 昼下がりの情事』からもう少しで50年。


きっともう少しあるはずだ。


ていうか、もう少しあってくれ!こんなんじゃダメだ日活さんよぉ!

あんたらがやってきた「にっかつロマンポルノ」ってのは、そんなヤワなもんじゃないだろ。間違いなくあの時代の日本映画を支えて、以降の映画人に大きな影響を与えたんだ。最後のプログラムピクチャーだぞ。撮影所システムがギリギリ存在した、最後の。1000個以上の映画を作ったんだぞ。

是非とも、私を含む全映画ファンの期待に応えてくれることを期待しています。


私なりの50周年記念


とまあ、少し熱くなってしまったのですが、上に書いた通り、ロマンポルノは世界に誇る映画群だと思うのです。その割に、やはり現代日本映画では置き去りにされている節があります。けれど、日本映画史上、極めて重要なジャンルだと思うわけです。

それはもちろんピンク映画でも同じです。ある時代の日本映画において、切っても切れない、大きなジャンルです。

私なりに、この50周年という節目をお祝いすべく、色々と記事を書こうと思います。本当は、それに合わせて映画を作ったりできれば一番なんですが、今私にできることをやりたいと思います。

このnoteでは、少しでもロマンポルノ・ピンク映画を知ってもらえる、興味を持ってもらえる一助になればと祈りながら、映画レビューを書いてみようと考えています。


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私が映画監督を志す前のお話。私はここで映画と出会い、ロマンポルノと出会い、映画を志しました。少しでも興味を持ってくださった方、ぜひ読んでみてください。


金子修介監督のロマンポルノ助監督時代を振り返った記事です。現在も連載中で、毎度毎度面白いです。その時代の空気感だとか、映画でしか名前の見たことのない方のエピソードがずらり。是非書籍化すべきシリーズだと思います。恐縮ですが、引用させていただきました。

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堂ノ本 敬太
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