厳かさを求めて。-帯広市 大正神社-
関西出身だからか、それはあまり関係ないのか…。
北海道・十勝地域に住んでいると時々、無性に、神社やお寺に行きたくなります。
砂利を踏みしめて歩く音、線香が染み込んだ床板や柱の香り、そして何より、周辺から隔離されている場所が醸す独特の空気。
子どもの頃から、最も身近な非日常的空間。
僕は宗教感覚が薄いので飢えているわけではありませんが、理屈ではなく、急に身を置きたくなります。
ただ、十勝の神社やお寺は関西のものに比べるといささか規模が小さく感じられ、個人的にはちょっと物足りません。もちろん物足りるとか足りないとかそういう施設ではないことは分かっているのですが、厳かさを全身で感じたいだけのただの庶民としては、ある程度のボリュームの場所へ行きたいというのが本心です。
・・・ただ、それはそれとして、ろくに足を運んだことのない十勝の神社・お寺に文句を言うのは失礼なのでは?とも思いまして。
そこで(前置きが長くなりましたが)、全身で「厳かさ」を感じられる十勝の神社・お寺を探すべく、時間を見つけて足を運んでみることにしました。
今回のお寺はこちら
第一弾は、帯広市大正町にある大正神社。大正町の南東端にある大正神社は1haほどの敷地を持つ神社です。
鳥居をくぐると左手に看板があり、神社の御由緒が分かります。
大正十一年(1922年)に「幸震神社」として大正町に建造された神社が(すごい名前)、街の発展に伴って参拝者がアクセスしやすい位置に移設され現在の姿になっているとのこと。子育て・芸能・開運の神様として崇敬されているそうです。神楽(大正宮神楽)が有名で普及活動が活発、帯広市文化奨励賞も受賞したとのこと・・・ふむふむ。
手水舎で手を清めて参道を進むと、敷地の中にある森、いわゆる「鎮守の森」が近くに見えてきました。
チョウセンゴヨウ(松)やカシワ、カエデ類が入り交じる針広混交林のようになっていて紅葉がきれいでした。アカゲラがマツをコツコツつついていたり、東方向に幅50mの大きくて長い防風林に繋がっていたりするところが十勝らしいです。
拝殿まで進むと、一気に空気が引き締まります。これや、これを感じたかったんや・・・!
二礼二拍手一礼。あんなことやこんなことをお願いして…。
このほか神楽殿、相撲の土俵、狛犬の姿、のれんの紋・・・。きっと一つ一つに背景があるのでしょうが、今の僕ではさっぱりわかりません。今後の神社巡りのなかですこしずつ理解を深めていこうと思います。
神社巡り、これから楽しくなりそうです。
(神社めぐり その1 帯広市 大正神社)
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