3分間がんばればウルトラマンになれる

ウルトラマンはヒーローだ。3分間しか地球上で戦うことができず、残り時間が短くなるにつれて胸に輝くカラータイマーが煽るように点滅・鳴動する。ユニークでちょっとおちゃめなヒーローだ。

彼は3分間しか地球上で活動できないが、地球人からは「ウルトラマン」と呼ばれる。僕は1日に8時間はたらいているのに。

人は他人の特異点を見付けると、その人を特殊な存在だと認識する。

皆がウルトラマンをウルトラマンと認めるのは、ウルトラマンが地球でウルトラマンをしている瞬間に注目しているからだ。

僕が1日に3分間しか働かないとしたら、人々は僕の働いていない時間に注目して「怠け者」と呼ぶだろう。会社で働いていることは特異的なことではないから。

人生3万日の中で、犯罪を起こした1日があれば「犯罪者」と呼ばれるし、金メダルを取った1日があれば「金メダリスト」と呼ばれる。町を救う1日があったら「ウルトラマン」と呼ばれるに違いない。

他人から言われる自分の長所・短所は、自分のほんの一部分だったりする。

他人に存在を伝えたいなら特徴的になることが有効だ。僕は他人と違うことが恥ずかしいから隠したがるけれども、他人と違うことを示すことでその特徴は存在を知らせる役割を持ち始める。

僕が1日に3分がんばって、ウルトラマンになることだってあるかもしれない。ジュワッ!(右腕を高く掲げる。左腕はガッツポーズ)

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