人間は二種類に分けられる。

人間は二種類に分けられる。男と女である。異性がいる生活を知らない人は、人生の半分を損している。

人間は二種類に分けられる。大人と子供である。子供がいる生活を知らない人は、人生の半分を失っている。

人間は二種類に分けられる。自分と他人である。他人が居る生活を知らない人は、人生の半分を棒に振っている。

スター・ウォーズを見ていない僕は人生の半分を損しているらしいと、風の噂で聞いたので、人生の半分を損している事について考えてみた。

僕も控えめながら、読み物や物語をたしなんでいる人間なので、気に入っていてオススメしたい作品はいくつかあるのだが――『穴』(著:ルイス・サッカー)、『ラッシュライフ』(著:伊坂幸太郎)などオススメ――、他人の人生の半分を欠損させようと思うとなかなか難しい。

本を読んだくらいで人生が変わるものかよ。と思う。

そんな本があるなら、社会はもっとその本を喧伝するべきだ。

一番社会に影響を与えているのは、恐らく『聖書』(著:所説あり)なんだろうけど、僕には馴染みの薄い作品だ。

聖書によって救われた人は五万といるだろうが、聖書を知らずして幸せな生活をしている人だって十万はいる。

書物ごときが人の人生の半分を支配しようというのは、おこがましいことだと、僕は思う。

君がもし、心から敬愛する書物や物語があって、それが人生の半分だと言い張るのなら、それは君の心が成長している証拠なのだろう。

言葉と言うのは、受ける側の準備が整っていないと効果が薄い物なのだ。「何を言っているか」より「誰が言っているか」か取り沙汰される世の中である。聞き手が「えらい人の話が聞けるぞ!」と準備万端で言葉を受け取るから、えらい人の言葉はよく沁みるのだ。

人生の半分を占めるほど書物を敬愛している人は、その書物の言葉を受け取る準備を完全に仕上げた猛者ということになる。普通の人にはできないことだ。

だからすごいのは本じゃなくて、君自身なんだよ。僕はそう思う。

人間は二種類に分けられる。言葉を話す人と、言葉を聞く人だ。言葉を聞いてくれる人がいる人生は、きっと2倍は面白い。

相手の言葉はちゃんと受け止めたいなあ、と思う僕なのでした。スター・ウォーズ12時間って長すぎるだろ一日の半分だぞ、とも思いました。

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