みちこ

刺されたこ経験が人生について教えてくれました。

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最近の記事

スーパーマン

ふわっと視界が白い。 カーテンが揺れていた。 目を覚ますとすぐに看護師が来た。 起きたね〜とか気分どう?とか聞いてくる。 よくわからなくてぼーっとしていた。 しばらくすると 男性の医師が来て、私の手を握った。 これから傷を縫うからね。 私の左手は親指の付け根と 甲側の手首に大きな傷があった。 昨夜は応急処置をしたらしく ホチキスのようなもので傷口が塞がれてあった。 先生はニコニコしながら(マスクをしていたからよくわからないけど、多分ニコニコしていた) 傷を丁寧

    • 刺された夜は、雨

      エレベーターで男に押さえつけられた瞬間、「ああ、警察沙汰のやつ。」と私はため息を漏らした。 妙に冷静で、あまり暴れもしなかった。 反対に男は息が荒くて、切羽詰まった様子だった。当たり前か、お金がなさ過ぎて人を襲うほどなのだから。 「動くとこれがある」 私を脅かすため、男は果物ナイフをちらつかせていた―――― はい、こんにちは!いさごさきです。 前回の記事「刺された時の話をしよう」の続きとなりますが、今回は実際に刺されて倒れるところまで。 プライバシーの観点から多

      • 刺されたときの話をしよう。

        突然ですが、私は見ず知らずの人に刺されたことがあります。 それは約10年前のこと。生きるか死ぬか、ドラムロールが鳴り響く。 結果、今もこうして元気に生きているのでお察しいただければと思いますが、どうしてこんなことが起きたのか、10年前のことをなぜ今お伝えするに至ったのか。 順を追って、できるだけリズミカルに書いていこうと思います。 私は昔から死にたい人間でした。こう言うと、後ろの壁を突き抜けて姿が米粒程度の大きさになるまで引かれるのですが。ドン引き中のドン引き。 何

      スーパーマン