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【非専門家のためのBIツール入門】ビジュアル分析の進め方

この記事のポイント

・BIツールを使ったビジュアル分析の進め方がわかる
・ビジュアル分析は質問から始める
・発見はシェアしなければ意味がない

ビジュアルを使ってデータ分析することをビジュアル分析と言います。BIツールでの可視化はまさにビジュアル分析です。

私が勉強中のTableauでは、推奨されているビジュアル分析の進め方がありますが、その考え方がとても美しくて大好きです。

今回はそんなTableauが推奨するビジュアル分析の進め方を紹介します。きっと多くの人の役に立つと思います。

ビジュアル分析の進め方

ビジュアル分析の進め方は、6ステップのサイクルで表現されます。

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各ステップを順番に紹介していきます。

①質問から開始(Task)

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最初のステップは質問から開始(Task)です。

職員が辞めてしまう理由は何だろう、外来患者数が減少している理由は何だろう等、解決したい課題に対する質問を投げかけることが最初のステップです。

分析は、課題解決のために行います。分析自体が目的化しないように、最初に質問を定めることがとっても大切です。

②データの取得(Get data)

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2番目のステップはデータの取得(Get data)です。

最初のステップで確認した質問に対して、ビジュアル分析で答えるためには、必要なデータを探す必要があります。

必要なデータは、世の中に公表されているオープンデータの中にあるかもしれませんし、組織の中にあるかもしれませんし、新たに取得しなければいけないかもしれません。

データのありかに関する知識も必要です。

ビジュアル分析をするうえで、最大のハードルとなるステップです。

③ビジュアルマッピングの選択(Choose visual mapping)

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3番目のステップはビジュアルマッピングの選択(Choose visual mapping)です。

データからインサイト(洞察、物事の核心やツボ)を得るためには、適切なビジュアル化が必要です。

私たちが、わざわざビジュアル分析を行うのは、数字としてのデータをみるだけでは得られないインサイトを得る為です。

そのためには、どんなビジュアル化をしたらより深い洞察を得られるのかを考えて、可視化していく必要があります。

複雑なビジュアル化をする必要はありません。棒グラフも、線グラフも、散布図も、適切に使うことで、私たちに深いインサイトを与えてくれます。

④データの表示(View data)

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4番目のステップはデータの表示(View data)です。

実際に、地域別や疾患別、診療科別など、目的に応じたデータを表示して、質問の答えを探索します。

従来型の、紙の資料では、この探索がしにくいことが難点でした。

BIツールのようなツールの登場で、発見を繰り返しながら、データを表示することが可能になりました。

⑤インサイトの獲得(Develop insight)

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5番目のステップはインサイトの獲得(Develop insight)です。

1~4番目までのプロセスの一つの成果と言えます。

ビジュアル分析の進め方を表した図は、単なるサイクルではなく、人を中心として、様々なプロセスを行き来している矢印が多く書き込まれた図になっています。

これは、インサイトの獲得までに、一方通行でステップを進めるのではなく、必要に応じて、他のステップに戻ったりと、ビジュアル分析の各ステップを何度も繰り返すことを示しています。

答えがわかっていることであれば、一方通行のプロセスで成果を得ることができますが、複雑化した現代では、最初から答えがわかっていることは多くありません。

基本的には、データを見ながら、様々なステップを行き来しながら、探索を繰り返して、隠れたインサイトを見つけることになります。

⑥アクション(共有)(Act(share))

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最後のステップはアクション(共有)(Act(share))です。

せっかくインサイトを見つけても、自分の中でとどめてしまっては、組織や社会の役に立つことはありません。

見つけたインサイトを組織内や社会にシェアしていくことで、多くのアクションが生まれて、組織や社会を変えていくことができます。

シェアをする際にも、ビジュアル化したデータは強力です。単なる数字の一覧で伝えるよりもはるかに伝える力が強くなります。

ビジュアル分析はサイクルとして続いていく

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1~6番目までのステップを通してインサイトをシェアして、アクションに繋げていくと、また新しい質問(Task)が発生します。

そしてまた、新しいビジュアル分析のサイクルがスタートします。

このように、”質問から始まり、また質問に戻る”ところは、Tableauが推奨するビジュアル分析の進め方で、私がとても美しいと感じるポイントの一つです。

この6つのサイクルを全てマスターするのは、実はとっても難しいことです。

どのステップも奥が深く、学ぶべきことがたくさんあります。本当に、データ分析を学ぶことは面白いし、やりがいのあることだと思います。

おわりに

今回は、ビジュアル分析の進め方について紹介しました。

ビジュアル分析、シンプルながら本当に奥が深いです。すべてのステップを一度に学ぼうと思うと、いくら時間があっても足りません。

そこで、各自の特性にあった役割を理解し、その役割に応じたステップに関する部分から学んでいこうという考え方もあります。

次回は、今回の話の発展版として、データ分析をするうえでの役割についてご紹介したいと思います。

私もまだまだ勉強中ですので、みなさんに情報をシェアしながら、レベルアップしていきたいと思います。

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それではまた!

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