優秀なデータ分析担当者が「質問から始める」2つの理由
はじめに
おはようございます。医療介護データ研究所の まじめな所長 です。
毎朝30分で、その時に思ったことをコラムにしています。
今日は、「優秀なデータ分析担当者が「質問から始める」2つの理由」というテーマで書きたいと思います。
私もとても大事にしている考え方です。
優秀な方からよく聞く話でしたので、このようなタイトルにさせていただきました。
1つ目の理由 依頼主は専門家ではないため
誰かからの依頼でデータ分析をするとき、相手はデータ分析の専門家ではないことが多いのではないでしょうか。
依頼主には、お客様や、上司や、現場のスタッフ等、様々な立場の方がいます。
データの知識や、適切なグラフの使い方を知っているわけではありません。
「毎月の患者数を知りたいから、一覧を作っておいて」
と言われたとき、依頼をそのまま受け取ると
3月 10人
4月 12人
5月 10人
というような一覧の表を作ってしまいがちです。
でも、毎月の患者数を知ってどうしたいのかを聞くと、
「そりゃ、患者数を増やしたいからだよ」
という答えが返ってきたりします。
それであれば、
・どこからの紹介できた患者なのか
・どの地域から来ている患者なのか
・どのような疾患の患者なのか
などの情報を追加すると施策の検討ができるかもしれません。
データに詳しくない方にとって、完璧な依頼をするというのは、難しいものです。
どんなデータがあるのかが分からなかったり、目的を達成するためにどのようなデータが必要なのかがわからなかったりするためです。
専門的な知識を持っているほど、依頼主は専門家ではないという前提に立つ必要があると思っています。
2つ目の理由 目的が隠れていることが多いため
データ分析は何らかの目的のために行います。
しかし、依頼主と、データ分析担当者で、目的がずれてしまうことも多々あるのではないでしょうか。
そのずれを起こさない為にも、質問から始めることが大切です。
なぜ目的がずれてしまうのかというと、目的が隠れていることが多いためだと思っています。
一回、質問したくらいでは本当の目的を聞けないというのがやっかいなところです・・・。
目的には段階があると思います。
例えば、以下のような会話があります。
上 司「職員アンケートを実施して欲しい」
担当者「何のためにですか」
上 司「職員満足度を上げたいからだよ」
担当者「わかりました」
ここで考えたいのは、上司が言っている職員アンケートの目的は本当に「職員満足度を上げたい」なのかということです。
職員満足度をさらに深堀していくと別の目的が出てくるかもしれません。
人によっては、患者満足の向上の先に、さらに売上の向上を見ているかもしれません。
どの階層を共通の目的とするかで、職員アンケートの内容も、分析方法も変わってきますよね。
正しく目的が共有できていないと、せっかく分析をしても、目的を達成できない可能性があります。
それはとっても悲しいので、事前に隠れた目的を共有しておく必要があります。
以上が2つの理由でした!
おわりに
今日は、「優秀なデータ分析担当者が「質問から始める」2つの理由」というテーマで書きました。
書きながら、これってデータ分析担当者に限らず、専門職全般に言えることだと思いました。
医療職も介護職も、患者さんや利用者さんから何か依頼されたとき、依頼されたことをそのままやるのではなく、質問から始めていますよね。
いろいろな仕事において大切なことかもしれませんね。
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それでは今日も良い1日を。
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