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「骨太の方針」を簡単に、わかりやすく解説

はじめに

みなさんこんにちは!

日々、医療介護データに関する情報を発信している まじめな所長 です。

先週のツイートの中から、特に注目のトピックスについてピックアップして解説します。

「骨太の方針」を簡単に、わかりやすく言うと?

骨太の方針とは、国の「重要課題」と「政策方向性」を示した方針です。骨太の方針によって、翌年度の国の予算編成の方向性も決まります。

つまり、骨太の方針は、国が何を重視していて、どこに予算をつけるのかがわかる資料です。

骨太の方針は毎年6月に出されます。骨太の方針を読むことで、翌年度の業界のトレンドを予測することができます。

正式名称は「経済財政運営と改革の基本方針」です。

2001年度に方針の策定が始まりましたが、その時に宮沢喜一財務相が議論を「骨太」と表現したことがきっかけとなり、骨太の方針と呼ばれるようになりました。

骨太の方針と診療報酬改定・介護報酬改定の関係を解説

骨太の方針は、診療報酬改定・介護報酬改定にも大きく影響します。

医療・介護にかかる費用は国の予算の約35%を占めており、国にとっては常に重要課題です。

そのため、骨太の方針では医療・介護・ヘルスケア業界についても毎年方向性が示されており、その内容に従って、診療報酬改定・介護報酬改定の議論がされます。

国が進めていきたい内容については、プラス改定され、国が抑制していきたい内容についてはマイナス改定されることになります。

報酬改定が行われる年のスケジュールは以下の通りです。2024年度改定を例にして紹介します。

2023年
6月    骨太の方針が発表
6月~9月 現状調査・分析を中心に検討課題をピックアップ
10月~12月 検討課題を中心に詳細を議論
12月    診療報酬の改定率を決定
      国の来年度予算案が決定

2024年
1月~3月 さらに詳細な行為ごとの点数を決定
3月    改定に係る告示・通知を発出

報酬改定議論が本格化する直前に骨太の方針が発表されるため、まさにこれからの議論を占うものとなります。

骨太の方針を読む方法

骨太の方針は、内閣府のホームページで公開されています。

■経済財政運営と改革の基本方針のページ

過去の骨太の方針も読むことができます。

また、最新の方針については、経済財政諮問会議にて議論されています。まだ未公開の骨太の方針について知りたい方は、経済財政諮問会議の資料から検討状況を確認することができます。

■経済財政諮問会議のページ

骨太の方針に書かれている内容をちょっとだけ紹介

昨年の骨太の方針を例に、書かれている内容をちょっとだけ見てみましょう。

全36ページの全体版と、要点をまとめた概要版があります。

全体版の目次はこちらです。

少し難しく書かれていてわかりにくいですね…

2022年では医療介護・ヘルスケア業界に関わる部分では、「コロナ」「人への投資と分配」「デジタルトランスフォーメーション(DX)」「持続可能な社会保障制度の構築」などのテーマがありました。

概要版も見てみましょう。

こちらのほうが見やすくなっていますね。

例えば、このような記載があります。

医療提供体制の強化(新型コロナの専⽤病床化、個別の病院名を明らかにした病床の確保、即応病床の増床、病床の使⽤率向上)

昨年はコロナ禍での医療提供体制の強化がテーマでした。この方針に従い、コロナ禍での医療機関への補助金や加算がなされていました。

また、第2章では「賃上げ」や「マイナンバーカードの普及」が記載されています。いずれも2022年に大きくテーマとなった事柄ですね。

このように骨太の方針ではその時に大きくテーマになる事柄が取り上げられます。

最新の骨太の方針をチェックして、今後のトレンドを読み取りましょう。

おわりに

今回は『「骨太の方針」を簡単に、わかりやすく解説』というテーマで書きました。

いかがでしたでしょうか。

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