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明るい太陽のような人

元気なころは、「明るい太陽のような人」と言われていて、
振りまく笑顔と明るさで、それはそれは良く喋る人だったようです♬

24時間の在宅介護事業所「カイゴいるてと」は、
お看取りのケアの依頼を多くいただきます。

この方は、人生の最期をご自宅で。。。

覚悟を決めた姉妹が、おうちで看取ることを決めたことで
ご縁をいただきました。


初日は乾杯!


早くに旦那様を亡くされていて、姉妹と本人の3人で、
りんごの木があるステキはおうちで、長年過ごしてこられたようです。

サービス介入の初日、余命長くないと言われて退院してこらえていました。
本人は、言葉は出ないけど笑ったり、視線をくれたりしていました。

姉妹は、ぼくに対してアレコレおもてなししてくれて、
寝てる本人の横で、姉妹とぼくで「かんぱ~い♬」とノンアルコールのウメッシュと、姉さまの手料理などをご一緒しました
(何しに行ってるのか、、笑)

しかし翌日は、うってかわって、どよ~~~んとした雰囲気。。。
「介護がこんなに大変だとは、、、」と沈んだ様子の妹さん。

「大変なことは、ぼくがきたときにやりますから~」と慰めながらケア。

その後も、イエ~イという日もあれば、
どよ~~ん、もう死んじゃうんですかね。。。

という日もあり、喜怒哀楽がわかりやすい3人でしたので、毎日賑やかというか、そんな現場でした。


愛が溢れる


ママさんを見る優しい眼差し。
いつも手を握る。ハグする。チューする。
沢山話しかける。

これほど“愛情に溢れた現場”は、なかなかお目にかかれない

3人の絆や愛を、日々感じていました。

この人たちを支えたい。
毎日、そう思わせてくれていました。

そろそろ、呼吸も変わってきた頃、
ギターを持参して姉妹と一緒に、ビートルズや、スピッツなどを歌うと、

冷たい身体が温かくなり、表情が緩んだのです(^^♪

歌いながら、3人とも泣いてました。
こんなことがあるんだ!!


この時は、表情を感じられた最後だったと、
のちに知りました。


相変わらずの幸せ


そしてご逝去され、
久しぶりにお会いした姉妹。


相変わらず、「あれ、携帯どこいった?」とうろうろする妹さん。
冷静につっこむ、お姉さん(笑)

遺影はというと、それこそ太陽のような満面の笑顔♡

こんなに美しい笑顔。ステキだなと感じました。


元気なころに会いたかったなあ。とつぶやくと、

「そしたら大変よ。まえちゃん、これも食べて、これもこれも、、、それでどうなの?最近?って感じで帰してもらえなかったよ」

たしかに、姉妹もそれを受け継いでますものね。
初日から乾杯ですし(笑)


相変わらずの様子も、ママさんから引き継いだもの
なんだか、ほっこりした気持ちになります(^^♪


裏方の介護職


「本当に不安でどうしようというシーンが何回もあったけど、ナイスアシストというかリードのおかげでどうにかなったと思います。かけがえのない仕事ですね。頭が下がります。」

僕たちの仕事は、相手のことを好きになって、誠意を尽くせば尽くすほど、
誰かの役に立てる仕事なんだなと感じます。


3人の最期のひとときを、邪魔しない。

ぼくが意識していたことは、これです。

痰が絡んだり、歯が強くて口腔ケアが大変だったり、
難しいことも多かったですが、姉妹が創意工夫でされていたので、
こちらがやり過ぎないようにしました。

お看取りのケアには、「介護職として大切なこと」詰まっています。


人から人へ


「明るさが人を惹きつけるのよ」
お姉さんが漏らした言葉がとても心に沁みて、

そばにいて、そっと照らす。
いるてとは、明るさが一番なんだ、とハッとさせられました。

疲れてくると、つい愚痴っぽくなるぼくは大いに反省!
初心を思い出させてくれて感謝です!!


あなたの明るさ、ぼくも引き継がせていただきます。

そして、少しでも困っている方を照らして差し上げられるよう、
みんなで励んでいきます。

人と人の交流する介護の仕事。
やめられないですね(^^♪

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